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公務員試験、成績トップは官僚の子女ばかり=不正疑惑に民草の怒り爆発―江西省

2011年08月10日

2011年8月10日、江西省人的資源・社会保障庁は、同省九江市の廬山管理局に対して公務員採用手続きの緊急停止を命じた。新華網が伝えた。

廬山は中国南部の名山。廬山国家風景名勝区として国立公園に指定されているほか、世界遺産にも認定されている。仏教の聖地としても名高い。その廬山を管理する政府部局で、コネ就職の嵐が吹き荒れているという。

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*写真は廬山。


■ネット掲示板の告発

先日、廬山管理局の新規採用にコネ採用の疑いがあるとネット掲示板で告発され、注目を集めた。今年8月、11の部局で新たに職員を募集、採用試験を実施した。

ところが5部局で現地官僚の子女が採用試験第1位の成績を挙げる「不思議な偶然」が起きた。また、それぞれの募集は男女の別、大学の専攻などが異様なほど細かく決められており、まるで最初から誰かを想定して作られたような条件だったという。


■コネ採用に一般市民がキレるわけ

9日、新華社のコラム「中国網事」がこの問題を特集。騒ぎが拡大化した。取材に対し、廬山管理局側はコネ採用の事実はないと突っぱねたが、新華社が特集を組んだことで省政府も見過ごせないと判断したのだろう。報道の翌日、採用手続きの中止を命じ、調査グループ派遣を表明した。

中国世論を怒らせるポイントはいくつかあるが、公務員採用はその最たるものの一つだろう。日本と同じく中国でも公務員は人気の職業。競争率が100倍を超えることもざらだ。公平性を担保するべく、不正ができないような厳格な試験制度を実施している建て前になっているが、コネ採用の問題は後を絶たない。

「がんばって試験勉強しさえすれば公務員になれるかも」と思っている若人、子どもをどうにか公務員にしたいと願っている親にとって、コネ採用は絶対に許せない問題となっている。


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