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仕事も家庭もある35歳男性が突然盗撮を決意した理由=ゲーミフィケーション先進国・中国

2011年08月10日

2011年8月7日、陝西省西安市警察は、鐘楼東大街のバス停で女性のスカート内を盗撮している男性を逮捕した。保持していたデジタルカメラを確認したところ、被害女性の数は20人以上に達していたことが明らかとなった。10日、中青網が伝えた。

盗撮犯は35歳の男性。バッグに穴をあけて、そこからコンパクトデジカメのレンズがのぞいているという「自家製盗撮グッズ」を使用していた。この日が初めての犯行だという。結婚して家庭を持ち、月収数千元(1元は約12円)の仕事を得ていた男がなぜ盗撮というれっきとした犯罪に手を染めることになったのか?

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*画像は中青網の報道。


男の人生が狂ったのは、あるウェブサイトにであったことだった。それは盗撮マニアの交流ウェブサイト。600人程度と少ない会員の中で、盗撮画像を交換、閲覧するサービスだ。男は300元(約3600円)を支払いVIP会員として入会。最初はたんなる閲覧目的だったのかも知れないが、他の会員たちと交流するうちに自分も盗撮したいという気持ちが芽生えてきた。

さて、最近、「ゲーミフィケーション」という言葉を目にする機会が増えた。レベルアップやスコア表示などのゲームのメカニズムを一般のウェブサービスにも導入しようというものだ。実は中国はゲーミフィケーションの先進国である。ネット掲示板をはじめとする各種ウェブサービスでは、人に認められる活動をすればするほどポイントをためたり、称号がアップする仕組みが備えられている。
(参照:あのマンガもこのマンガも全部タダ!バイドゥジャパンの電子書籍共有サービスが真っ黒すぎて怖い

問題はゲーミフィケーションがユーザーの海賊版コンテンツアップを促す仕組みになっているケースが多いことだ。人が見るコンテンツ=海賊版コンテンツをアップしまくることでアクセス数を集めるという寸法だ。今回の盗撮犯もたんに仲間に自慢したいというだけではなく、サイトのポイントを集めるために犯行を決意したという。

ウェブサービスにひきつけるための手法としてゲーミフィケーションは非常に優れている。それだけにへんなサービスに実装されると、犯罪者生産システムともなりかねないようだ。

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*画像は中青網の報道。


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