2011年8月11日、東日本大震災からちょうど5カ月を迎えたこの日、日本政府は中国紙に全面広告を掲載した。
12日付
新京報によると、「地震から5カ月が立ちました。日に日に復興が進む日本についてお話します」とのタイトルの広告は、人民日報と環球時報の全国紙2紙、北京の新京報と上海の地方紙計4紙に掲載されたという。
*画像は新京報電子版(PDF)。解像度が低く、文字が読めないというトラップが……。
広告は、日本で暮らす外国人8人の写真とコメントを掲載したもの。
日本の製品は以前同様すごい。安全です。
この国の伝統文化はよく保存されている。
食べ物の主流委が豊富ですし、礼儀正しく客を迎えてくれます。
各国観光客がやってきて、観光地はにぎやかですよ。
震災前と何も変わりません。同じようににぎやかです。
といったコメントが並んでいる。
日本政府による中国紙への広告掲載というと、4月11日の問題が思い出される。震災から1カ月を迎えたこの日、日本政府は6カ国7紙に支援感謝の全面広告を掲載したが、巨額の援助金を集めた台湾が除外されているとして話題となった。
(参照記事:「台湾にお礼しないなんてひどい!」は誤解?!菅首相の感謝状は何が問題だったのか?)今回も「なぜ中国紙にだけ広告を出すのか」といぶかしがる人もいるかもしれないが、広告の内容は支援感謝ではなく、「日本は復興しましたよ~、外国人観光客もたくさんきてますよ~、楽しいところいっぱいありますよ~」という旅行客誘致の内容。最大のターゲットである中国本土にだけ出したのも不思議な話ではない。
12日付
新京報は「有名人ではなく、一般人を使ったオリジナリティのある広告が少なからぬ反響を呼んだ」と評しているが、「うちに載せた広告が大成功です!またのご利用をお待ちしております」というポジショントークのようにも思えるが……。ネットやマイクロブログを検索したところ、反応はゼロではないが大反響は言えないようだ。「少なからぬ反響」という新京報の微妙な表現は的確なのかもしれない。