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チベット人有名女性歌手が拘束=ダライ・ラマを想起させる歌詞を問題視か―チベットNOW

2011年08月30日

■アムドの有名な女性歌手ラルン・ツォ、拘束■

南インド、デブン僧院僧侶プンツォが現地から得た情報をRFA等に伝えたところによれば、8月20日、歌手ラルン・ツォはツォエ(合作)で行われた文化人の夜会に招待され、ツォエに滞在していたが、夜会が行われる前に当局により拘束された。当局は拘束の理由などを明かさず、家族は非常に心配している。僧プンツォによれば彼女はこれまで政治的活動に一切関わったことはないという。

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*ラルン・ツォ。RFAチベット語版の報道。


ラルン・ツォは甘粛省甘南チベット族自治州サンチュ(夏河)県ホルツァン郷出身、20歳の若い女性である。出身地の名を取りホルツァン・ラルン・ツォとも呼ばれる。同じ夜会に招待されていたキルティ僧院僧侶ジグメ・ギャンツォも同じ日に逮捕されている。



ラルン・ツォが歌う『(恐れなき)心の歌』

*当記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


■「太陽」と「月」


彼女の歌を聞く限り、その歌詞の中に特に強い政治的メッセージが含まれているとは思われない。ただ、「チベットの3地区(ウツァン、アムド、カム)の人々が集うこの日は吉祥だ」とか「太陽と月がそろって現れる吉祥の日が来ますように」という歌詞は歌っている。チベット人に取って「太陽」とは「ダライ・ラマ」、「月」とは「パンチェン・ラマ」のことである。


■当局が始めたオンライン楽曲規制

中国当局は彼女が拘束される前日8月19日に「国家の文化安全に危害を及ぼす」と見なされる海外の100曲を「ブラックリスト」に登録し、9月15日までにネット等から削除せよという通達を発表している。違反した者は罰せられるとする。これに先立ち、今年1月7日と3月18日には内外200曲のブラックリストを発表している。

この件は8月29日付けで産経さんがレポートを上げているので以下にこれをコピペする。

平井堅やレディー・ガガは禁止 中国当局がブラックリスト100曲、国家安全に危害?(MSN産経ニュース、2011年8月29日)

【上海=河崎真澄】中国当局が国内のインターネット音楽サイトに対し、台湾や香港などの歌手が歌う中国語の楽曲70曲と、平井堅やレディー・ガガなど海外の人気歌手の30曲を合わせた100の楽曲を9月15日までに削除し、ダウンロードできないようにするよう命じたことが分かった。

外人歌手としてはレディー・ガガ、バックストリート・ボーイズ以外にBritney Spears 、Beyonce、Katy Perry、Simple Plan、Take That等が含まれている。
(関連記事:「レディー・ガガ、倖田來未らの楽曲がネット利用禁止に=第3回オンライン音楽規制発令―中国」KINBRICKS NOW、2011年8月24日)

彼女の曲がブラックリストに含まれているかどうかは不明。彼女の拘束がこの通達と関係あるかどうかも今のところ不明だ。何にせよ、近年強化されつつある、チベットの文化人弾圧の一環であることは間違いない。


ラルン・ツォの他の曲



参照:28日付けRFAチベット語版
27日付けVOT中国語版
27日付けブログOm Mani Padme Hum中国語

*当記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


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