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2011年09月01日
■警察のウソ
「乗客に負傷者はいない」というのが警察マイクロブログによる説明。ところが実際には負傷者が出ていた。しかも警官隊の射撃による負傷という最悪の形で。
9月1日付新京報によると、午後2時50分ごろ、警官隊は1回目の発砲を行った。弾はバスジャック犯にあたるどころか、人質の李さんの顔面に命中。左ほほから右ほほに貫通した。命中しなかったのか、それとも人質を犯人と取り違えての誤射だったのかは明らかとなっていない。
被害者男性は、現在、集中治療室(ICU)で治療を受けている。不幸中の幸いというべきか、顔の骨が折れ、歯が何本か抜ける重傷を負ったものの、意識ははっきりしており、回復に向かっているという。警察も誤射だったことを認め、治療費を負担すると申し出ている。
1回目の発砲から約25分後、バスジャック犯が再び感情をたかぶらせたため、警官隊は2回目の射撃を実施。今度は犯人の首に命中し、逮捕に成功した。
ウソをついた経緯も含めて南京市警察には説明責任があるはずだが、メディアの取材にだんまりを決め込んでいる。