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「これが泥棒の末路だ!」女性8人を「市中引き回し」の刑に=人違いと判明し問題に―広東省

2011年09月05日

2011年8月28日、広東省広州市の万佳服装卸売広場で買い物をしていた女性8人が泥棒と間違われ、警備員に殴打されたあげく、市場内で「引き回しの刑」に処された事件が起きた。後に市場側は謝罪し、1人当たり9000元(約10万8000円)の補償金を支払った。

28日午前、広州市番禹区の工場で働く女性工員8人は一緒に万佳服装卸売広場にショッピングに出かけた。そろそろ引き上げようかという時のことだった突如、20人もの大男が彼女たちを取り囲んだ。男たちは市場の警備員。弁明する機会もないまま、警備員たちは女性工員らに殴る蹴るの暴行を加えた。

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*画像は南方網の報道。


暴行後、女性工員らは手錠をはめられ、引き立てられた。その際、わざわざ市場を回る「引き回しの刑」に処されたという。野次馬たちに向かい、警備員は「見ろ!これが泥棒の末路だ!」と叫んだ。

派出所に連れて行かれた女性工員たち。市場側が提供した監視カメラ映像を警察がチェックしたところ、人違いであることが判明、釈放された。もちろん女性工員たちの腹の虫は治まらない。翌29日、女性工員は逆に派出所に届け出た。市場側責任者は彼女たちと話し合いを持ち、最終的に1人9000元の補償金を支払うことで合意した。

「犯罪者にも人権がある」のは中国も一緒だが、「市中引き回し」という古典的処罰は今もまだ消えていない。記事「中国に今なお残る「市中引き回し」の刑罰=踏みにじられる人権」では、田舎の警察による「市中引き回し」を紹介したが、泥棒など犯罪者をとらえた市場や村が勝手に「私刑」を科すこともしばしばだ。


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