中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年09月05日
暴行後、女性工員らは手錠をはめられ、引き立てられた。その際、わざわざ市場を回る「引き回しの刑」に処されたという。野次馬たちに向かい、警備員は「見ろ!これが泥棒の末路だ!」と叫んだ。
派出所に連れて行かれた女性工員たち。市場側が提供した監視カメラ映像を警察がチェックしたところ、人違いであることが判明、釈放された。もちろん女性工員たちの腹の虫は治まらない。翌29日、女性工員は逆に派出所に届け出た。市場側責任者は彼女たちと話し合いを持ち、最終的に1人9000元の補償金を支払うことで合意した。
「犯罪者にも人権がある」のは中国も一緒だが、「市中引き回し」という古典的処罰は今もまだ消えていない。記事「中国に今なお残る「市中引き回し」の刑罰=踏みにじられる人権」では、田舎の警察による「市中引き回し」を紹介したが、泥棒など犯罪者をとらえた市場や村が勝手に「私刑」を科すこともしばしばだ。