中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年09月09日
現在、中国政府にとって最大の課題とも言えるのがインフレの抑制。金融政策やさらには不動産購入規制など強力な対策を次々と施行した。経済引き締めの影響は大きく、「資金繰りに困った中小企業が大量に倒産」「不動産企業が在庫を投げ売りしてバブル崩壊になるかも……」との懸念も聞かれる。もっともこの手の話には「経済政策、そろそろ緩和してくださいよ」というポジショントークも混じっているため、素直には信じにくい部分もあるが。
*内訳は重要な項目について、農村と都市のようにAとBに分けてデータを出したもの。
8月期のCPI統計は中途半端な数値となったため、「インフレは依然深刻なり。引き締めを続行せよ」という派閥、「インフレは峠を越え、正常状態に回帰した。そろそろ緩和して企業を助けないと」という派閥のどちらにも使える数値なだけに、両派閥に属するエコノミストは好きなように放言している印象だ。