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2011年09月12日
■1300人もの死者を出したタクシン政権下での麻薬対策
対麻薬戦争と言うと、タクシン政権下で行われ、約10ヶ月の間に9万人を逮捕、覚醒剤4000万錠以上を押収した一方で、その過程で1300人の犠牲者を出した麻薬取り締まり強化政策を思いだしますが、アピシット政権はこの政策を虐殺と非難する一方で麻薬組織摘発には消極的だった(理由は聞かないで下さい……)ことから、さらなる組織の暗躍を許してしまいました。
タイ政府統計によると、アピシット政権下での麻薬中毒患者は倍以上になり、その数は120~130万人と言われています。おそらく野党民主党は虐殺の再来と非難し、組織のバックアップに回ると思われますが、その中でインラック首相が軍や警察の協力をうまく取り付け、効果的な摘発ができるかどうかが鍵になります。
*当記事はブログ「バンコクでコンサルティング」の許可を得て転載したものです。