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車に取り残された幼稚園児2人が熱中症で死亡=私立幼稚園で頻発する事故―中国

2011年09月15日

2011年9月13日、湖北省荊州市の紫荊花幼稚園で、スクールバスに取り残された幼児2人が熱中症で死亡した。15日、南方週末が伝えた。

13日朝、園児たちを乗せたスクールバスが紫荊花幼儿園に到着した。子どもたちを下ろす教師と運転手。だが、うっかりと園児2人を下ろし忘れてしまった。2人が発見されたのは8時間後のこと。31度を記録した暑い日差しを受けたバスの中は蒸し風呂に。まだ4歳にもならない小さな2人は発見時、すでに息をしていなかった。


DSC04917 / amanda_lu51



こうした事件は珍しいことはない。「校车、闷死、幼童」(スクールバス、悶死、幼児)というキーワードで、ウェブを検索すると、こうした悲劇が毎年起こっていることがわかる。2011年だけでも、今回の事件が2例目となる。1例目は8月29日、海南省三亜市で眠ったままスクールバスに取り残された3歳の幼児が死亡している。

こうした事件のほとんどは私立幼稚園で起きている。無認可の闇幼稚園で事故が起きたケースもある。紫荊花幼稚園は2010年に認可を得たが、その前の数年間は闇幼稚園だったという。事件が起きるたびに地元政府は私立幼稚園の監督管理を強化すると宣言するが、しかし、民間幼稚園の支援強化を表明した自治体はない。

教師の数や設備が充実した幼稚園に入れたいと思うのは親心だろうが、公立幼稚園の数が少なすぎるのが問題だ。例えば荊州市の場合、市中心部にある幼稚園156校のうち、公立はわずか8カ所。残りはすべて私立だ。

期待を持てるのは中国政府が幼稚園教育支援を打ち出していること。今年が初年度にあたる。2011年~2015年の第12期5か年計画期間に中央政府は500億元(約6000億円)を支出。さらに地方政府の財政支出も合わせて、幼稚園の整備が進められる。主に中・西部地区と貧困地域の農村に投じられる予定だが、私立幼稚園の支援も計画には盛り込まれている。



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