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国賓級の扱いを受けたSMAP=中国外交が狙う「対日民衆工作」

2011年09月15日

2011年9月16日、北京市工人体育館で、日本の人気アイドルグループ・SMAPのコンサートが開幕される。外国人大物歌手のライブ開催自体はそう珍しいものではなくなったが、中国政府は今回のコンサートを「対日感情改善の切り札」と位置づけ、異様なまでに力を入れている。

対中感情好転の切り札に=SMAP、指導者並みの厚遇-16日に北京公演
時事通信、2011年9月15日
人気グループSMAPが16日夜、中国・北京の工人体育場でコンサートを行う。昨年の中国漁船衝突事件で日本人の対中感情が悪化する中、共産党・政府は両国の若者に支持されるSMAP公演を重視。今も対日政策に大きな影響力を持つ唐家◆(王ヘンに旋、元外相)前国務委員が15日夕、SMAPとの会見に応じるなど、公演を国民感情好転の切り札にする狙いだ。

20110915_SMAP
*画像は国際在線の報道。15日、SMAPの記者会見。


■民衆工作としての「SMAP外交」

時事通信の城山英己記者が、温家宝首相主導の「SMAP外交」について分析している。

中国 「ドジョウ内閣」に2つの「切り札」 ~SMAPと松下政経塾がカギ~
ウェッジ、2011年9月6日
もう一つの「切り札」は、「民衆工作」である。北京の外交筋はこう指摘する。

(…)福島から東京に入ると、真っ先にSMAPメンバーと会見した。SMAPは日中両国の若者に人気が高く、彼らを取り込めば、日本の若者の対中感情悪化を少しでも食い止められる、と温家宝自らも考えたからだ。

(…)政治化したSMAP公演の裏側には、ころころ変わる首相をあてにせず、直接「民」に働き掛けようと目論む中国共産党の対日戦略があるのだ。

さらに深くつっこんだ分析については、『文藝春秋』2011年8月特別号の記事「中国共産党とSMAPの秘密」に詳しい。こちらのサイトから一部を立ち読みできる。SMAPがライブを開いたぐらいで、大きな影響があるとはとても思えないのだが、温家宝周りがありえないほどの熱の入れようとのこと。


■おまけ:電力不足の日本では今後、これほどゴージャスなライブは見られません

11日付新浪娯楽は斎藤技術ディレクターのインタビューを掲載している。SMAP本人のインタビューがとれないなかで無理やり盛り上げるための苦肉の策、といったところか。「素晴らしさではマイケル・ジャクソンのソロライブにも劣りません」という煽り文句まで。

それはそれでいいのだが、気になる一言が。「日本国内では電力使用量制限があるので、今後、SMAPが日本でライブを開いても今回の北京コンサートほどの規模にはなりませんよ」というのがそれなのだが、本当に斎藤さんがこんなことを言っていたのか気になりすぎる……。


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