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都市部よりも農村で深刻に=急激に進展する高齢化―中国

2011年09月20日

一人っ子政策の影響もあり、今後、急激な高齢化を迎える中国。その影響は都市部以上に農村で深刻だという。2011年9月19日付新華網を主に参照した。

19日、重慶市で「全国農村恒例問題ハイレベルフォーラム」が開催された。席上、「国家人口高齢化問題対応研究」による農村高齢化の現状が明かされた。全農村人口に占める60歳以上人口の比率は15.4%。都市部、農村部を含めた全国平均13.26%を上回っている。

農村高齢化の要因は流動人口。すなわち農村戸籍を持ちながらも、都市部で働く出稼ぎ農民が多いためと見られる。働き盛りの年齢では都市部で働き、田舎には老人と子どもだけを残すケースが少なくない。また、戸籍こそ農村戸籍のままだが、都市に永住するつもりの第二世代出稼ぎ農民と呼ばれる新たな社会グループも出現している。


三个老人 / Ray Zhou



両親がともに出稼ぎにでることで「留守児童」と呼ばれる残された子どもの成長に悪影響がが生じる、農地はあっても若い働き手がいないため効率的な農業生産ができないなど、さまざまな問題が指摘されている。

新華網の記事では、中国高齢者学学会の李本公会長のコメントを掲載している。同氏は高齢人口の急増は中国経済の持続可能な発展を脅かす要因の一つだと指摘。特に農村における急激な高齢化が中国の特徴であり、1億人を超える膨大な農村人口が高齢化した経験は他国にもないものだと話している。

2010年に実施された第6回中国国勢調査によると、中国全体の60歳以上人口は1億7800万人。全人口の13.26%を占めている。うち65歳人口は1億1900万人、全人口の8.9%となった。


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