■日本人学校がなくてもがんばるぞ~!■日本にいたとき、ゆうくんに「普通」の小学校に入って「普通」の日本人として育ってほしいと思っていました。しかし、ロシアでの滞在期間が長引いてしまいました。
ロシアで2年間暮らして、ゆうくんはロシア語がペラペラになりました。格変化などの文法の間違いをまだしますけれども、「子供だから」で片付けられるレベルで、言われなければロシア語が母語じゃないことを周りのみなさんは気づかないようです。
その一方で日本語は「停滞」気味です。ロシア語を知っているのに日本語がなかなか出てこない、という単語も最近増えてきて、パパとの会話で困るたびに私のところまで走っては日本語訳を確認しています。
study. / billaday
■日本大使館が教科書を用意してくれる日本にいれば、ゆうくんは今年の4月から小学校に通うはずでしたが、ロシアは小学校が満7歳からなので、ゆうくんの場合は来年の9月からの入学となり、日本より1年半遅れの小学校入学となります。
それで1年ぐらい前なんですけど、日本大使館から電話があって、2011年4月になってもまだロシアにいるのであれば、小学校の教科書を用意してくれるとのことでした。ちょうど私たちの方からも問い合わせてみようと考えているところだったので、とてもありがたかったです。
日本大使館はこういうことをしてくれるとは、感激でした。ただし、着払いでもニジニ・ノヴゴロドまで教科書を送ることはできないそうです。教科書は前期と後期の分があって一度で両方もらえないので、パパは半年に1回のペースでモスクワまで通うことになりました。(ついでに日本大使館の横にある日本食材店にも行けるので、私たちとしてはこの「出張」は大歓迎です。)
*当記事はブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。
■小学校入学前のゆう君用カリキュラム
しかし、日本の保育園で仲良くしていたお友達が勉強しているのに、ゆうくんだけ遊ばせるわけにはいかない。そう思い家の近くの教室を活用してゆうくん用カリキュラムを親なりに組みました。
週3回学校のような授業
(ロシア語の読み書き(日本で言う「国語」)、算数、工作、
音楽)
週2回柔術教室
(柔術と言いながら、柔道や空手などの格闘技を混ぜている
らしい)
週1回Fastrackidsと言って、毎月違うテーマを取り上げて勉強。
子供向けの「経済」、「天文学」、「自然科学」、「劇場」など。
週1回演劇
どう見ても親の趣味そのまま!パパは柔術で、タチアナはFastrackidsと演劇部です。非常にわかりやすいです。
演劇部は、決してゆうくんをタレントにしたいからではありません。他の子供たちと一緒にお芝居を作り上げることと、他の人になり切ったりすることで、人の気持ちがわかるようになり、コミュニケーション能力が高まると思ってのことです。1回目が終わって出てきたゆうくんの第一声は「次はいつ?」だったので、演劇部の雰囲気が肌に合っているようです。
Fastrackidsでは今月「自然科学」を学んでいます。先週「淡水」と「海水」を勉強して、さらに「普通の海水」と「死海の海水」の違いを「実験」で学びました。水に塩を入れてコップの中で「普通の海水」と「死海の海水」を作って、味見をしたり物を浮かせたりしたりしていました。
この授業の影響でしばらくの間「学者」になりたいと言っていたゆうくんでしたが、最近何を間違えたのか
「日本の首相になりたい」と言い出したから驚きです。ちなみに、ゆうくんがなりたいものは
「アンパンマン」→「警察官」→「学者」→「首相」
という進化(?)を辿っています。次が何になるのか楽しみです。
■家でも勉強
教室の他に家でも勉強をさせています。パパは日本の小学校の教科書にそっての勉強とそろばんを教えて、タチアナは教室の宿題を中心に教えています。パパは格闘家らしく熱血教師。一方、学校でつまらない優等生だった(うん?(笑))タチアナはふざけて笑って替え歌を作りながら教えています。
日本の小学校とはずいぶん違う環境におかれ、対照的な親に対照的な授業をされて、ゆうくんはどういう子に育つことやら……。人体実験、まだまだつづく。
*当記事はブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。