中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年09月26日
日本のアニメや漫画がヘンな中国語タイトルになってしまうことって少なくないと思う。例えば「天鷹戦士」(新世紀エヴァンゲリオン)とか、どこをどうすればそんな訳になったのか不思議だ。
エヴァンゲリオンは直訳の「福音戦士」も最初に聞いたときかなりヘンなタイトルだとは思ったけどね。自分が知ってる中では「摩登大法師」(クロノクルセイド)が特にヒドイと思う。いったいどこが摩登(モダン)なんだ?「聖槍修女」って別の訳もちょっとアレだが、モダンというのはマジでわけが分からん。
「藍色高達」(BLUE GENDER)なんて中国語タイトルつけたのはさすがにヒドイと思う。「青い高達(ガンダム)」だからブルーディスティニーがアニメ化されていたのか!と喜んで買ってしまった。中身を知った時の怒りはEXAMが発動できそうなくらいだったわ。
やらかしているタイトルで俺が真っ先に思いついたのが「悪男杰特」(カウボーイビバップ)だな。なんでスパイクじゃなくて「杰特」(ジェット)の方がタイトルになってるんだ?
「荒川爆笑団」(荒川アンダー ザ ブリッジ)はタイトルが間違っているわけではないんだが、なんか納得できない。
コメディ要素のある作品って「爆笑」つけりゃいいと思ってるようなところあるよね。「熱帶雨林的爆笑生活」(ジャングルはいつもハレのちグゥ)とか。あと今は「旋風管家」が一般的になっているけど「爆笑管家工作日志」(ハヤテのごとく!)とか、もうちょっと考えろよと初めて見たとき思ったわ。
「ハヤテのごとく!」は「負債管家後宮史」なんてのもあったな。
「機神追女攻略」(神のみぞ知るセカイ)はそこまで悪くないんだが何かが間違っているとも思う。原題から受けるイメージも作品の内容とはちょっと異なるけど、中国語タイトルはそれを更に混乱させたような感じ。
最近は「最終幻想」の方が一般的だけど、「太空戦士」(ファイナルファンタジー)もアレだよな。「太空」(宇宙)とほとんど関係ないのに……。
ゲームだと「バテン・カイトス」も結構アレなことになってたな。無理矢理音訳したと思われる「霸天開拓史」と、意訳の「鯨之腹」があったが、どっちも微妙。日本語のカタカナってホント便利なものだと思う。
日本語タイトルに比べてセンスの無い翻訳になっちゃってると悲しくなるよな。私は以前「ひとひら」が「女優大挑戦」に訳されていたのを見たときは絶句した。
「魔力小馬」(うしおととら)はなんかガッカリな印象を受ける訳名だな。ただ、あの作品は直訳して「潮与虎」とやっても微妙なんだよね。日本語を勉強してからひらがなで表現することの意味を知ってからも、「うしおととら」をどう中国語に訳すのが一番いいのか分からないままだ。
良いか悪いかは何とも言えないが、「スマガRE」の中国語タイトル「童貞救世主」は非常にインパクトのある中国語名だった。
中国語じゃないけど、英語タイトルの「Samurai X」(るろうに剣心)はどうかと思った。あれは中国語の「浪客剣心」の方がいいね。
今は音訳の「盖塔侠」(ゲッターロボ)が使われてるけど、昔は「三一万能侠」になってたんだよな。当時スパロボの攻略記事とか読んでてなんとも言えない気持ちになったよ。
最近はファンサブ系だと意味を直訳するのが多いし、ヘンなのは減ってきてるようにも思えるね。ヘンな訳になってるのってだいたいは香港や台湾のオフィシャル版だったりする。
ああいうのって売るためにパクリっぽい名前つけたりもする。それにしたって「YAIBA」を「九龍珠」というタイトルにしたのはさすがに失礼すぎるだろ……。
(訳注:ドラゴンボールの中国語タイトルが「七龍珠」「龍珠」などとなっていたりします)
香港の訳だったと思うが「皇家双妹唛」(逮捕しちゃうぞ )はいったいどういう経緯であんなタイトルになったんだろう?
「美女討伐二人組」(キディ・グレイド)はヒドイ。間違っている訳じゃないけど、なんかもう台無し。
二人組なら「黒街二人組」(NOIR)もあったな。分かり易けりゃいいってわけじゃない!
「星星公主」(なるたる)は罠だった。童話というか子供向けのアニメみたいなノリを想像していたら……。
「かってに改造」は「妄想改造人改蔵」と「改造新人類」ってのがあったかな。こうやってみると、日本のアニメや漫画のタイトルって訳すの難しいよなー。
ネタ訳のタイトルだが「哥特萝莉霍去病」(GOSICK)はうまいと思ってしまった。「GO SICK」というのを「霍去病」にするのを思いついたヤツはスゴイ。
(訳注:「哥特萝莉」はゴスロリという意味になります)
名訳といえば「日在校園」(School Days)だな。原題の意味を表現しつつ、隠語で内容を暗示している。これはある意味日本語の原題を超えているんじゃないかと思う。
(訳注:中国語の「日」にはスラングとして姦淫、いわゆる「F○CK」の意味があります)
個人的に最もヒドイと思うのは「女僕珈琲庁」(それでも町は廻っている)かな。確かに女僕珈琲庁(メイドカフェ)が舞台だけど、それだけの作品じゃないだろうに。危うくタイトルだけ見て単なるメイドカフェ萌えアニメだと思って切ってしまう所だった。間違ってはいないけど、正しくも無い中国語タイトルというのが一番困る。
イロイロなヘンな訳名に出会ってきたが、一つだけどうしても文句を言いたいのがある。「ここはグリーン・ウッド」を「緑林砦」と訳したヤツは誰だ!?バトル系の作品だと思って読んだらBLモノだったじゃねぇか!