中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年09月27日
■中国人管理職がザンビア人従業員を銃撃
中国企業の海外進出といえば、自国の労働者を連れて行くことで知られている。その象徴的な事例となったのがリビア。内戦勃発後、3万人以上の中国人が脱出したが、そのほとんどが建設現場で働く労働者と見られる。中国企業のやり方では現地の雇用が促進されないほか、食料品や日用品の購入まで中国人の間で完結するため、経済波及効果も小さいと批判されている。
また現地人を雇用した場合でも、中国人管理職が居丈高に振るまい、ザンビア人労働者は劣悪な環境に置かれているとの指摘もある。2010年10月にはザンビアのコラム炭鉱で、待遇改善を訴える現地人労働者に対し、中国人管理職が銃を乱射。12人が負傷する事件も起きている。また2005年には銅鉱山で同様の銃撃事件があり、死傷者が出る惨事となった。
■サタ新大統領の苦言と中国サイドの反応
26日、周欲暁大使と会見したサタ新大統領は次のように発言している。
「中国の投資は特別な優遇を受けるものではない」
「中国の投資を歓迎するが、その利益はザンビア人がより多く受け取るべき。中国人の利益とするべきではない」
「法律の規定によれば、ザンビアへの投資者が帯同できる外国人従業員はザンビア国内では雇用できない人材に限定され、またその数も制限される。中国の投資者が無限の数の従業員を連れて来ていることに、我が党は不安を感じている」