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2011年09月28日
そして1926年には有名な中山艦事件が起きる。同艦の広州・黄埔軍官学校への回航をを口実に蒋介石は中国共産党関係者を逮捕した。事件を機に蒋介石は国民党内での地位を確立。翌年の第一次国共合作崩壊へとつながっていく。
*画像は財新網の報道。
中国現代史に名を残した中山艦だが、1938年、日中戦争の最中に武漢市で日本軍爆撃機の攻撃により沈没した。それから約50年が過ぎた1986年、中山艦の引き上げ計画が始動する。湖北省、江蘇省、広東省の3省がこの歴史的名艦を狙って争奪戦を繰り広げたが、最終的に湖北省がゲット。1997年に引き上げに成功した。1999年から修復作業が始まり、2001年に終了。造船所に置かれていたが、ついに記念館がオープンした。
修復しないほうが味があったのではと思わないでもないが、100年前の軍艦がぴかぴかの状態で見られるというのもなかなかない体験ではある。ぜひ行ってみたいところだが、日中戦争期における日本軍の蛮行がこれでもかと展示されているはずなので、「打倒!日本鬼子」に燃える愛国人士に取り囲まれないようにだけは注意したい。