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若き僧侶が焼身抗議=米政府、人権擁護と調査団受け入れを要請―チベットNOW

2011年10月01日

■「孫がもう死んでいるならその方がいい」僧クンサンの祖母/欧米が中国にチベットの人権を守れと強く要請■


■ガンデン・ツァンツェ僧院僧侶たちのハンスト

下記写真の11人は南インドにあるガンデン・ツァンツェ僧院の僧侶たちである。20日前に南インドを出発し、インドの6つの都市でハンストを繰り返しながらンガバやタウの苦境を訴え続けて来た。ダラムサラには26日に到着したが、その日ちょうど2人の僧侶が再び焼身自殺を行った。
(関連記事:「焼身自殺を図った10代僧侶2人=生存を祈る人々のキャンドル・ライト・ビジル―チベットNOW」2011年9月27日)

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*ダラムサラに到着し、チベットの苦境を訴えるために3日間のハンストを行う僧侶たち。

彼らの内の一人は「我々は国を持たぬチベット人として生まれた。だから国を得るために戦うこと、チベットにいる兄弟姉妹の苦しみを分かち合うことは生まれ持った責任だ」と語る。町の人々も加わり、深い悲しみと共に明日までハンストを続ける。


■消息不明の僧クンサンの祖母「死亡しているのなら、その方がいい」


昨日のVOTでダラムサラ・キルティ僧院の僧ロブサン・イシェが、新たにンガバから伝えられて来た情報を報告していた。それによれば、焼身自殺を行った2人の僧侶の内ロブサン・クンチョックがンガバの人民病院で治療を受けているということは確認されたという。

しかし、もう一人のロブサン・クンサンの消息は依然確認されていないという。ロブサン・クンサンの祖母は「もしもクンサンがすでに死亡しているのなら、その方がいい。生きていればこの先どうなるか分らないから」と話したという。2009年に焼身自殺を計り、今も行方不明のままである、僧タベーのようにはなってほしくないということか……。
(関連記事:「焼身自殺した僧侶タベーとプンツォ=相次ぐ抗議の自殺―チベットNOW」2011年8月27日)

*当記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


■米政府、チベット人の人権擁護を要請=調査委員会の派遣も

キルティ僧院僧侶2人が新たに焼身自殺を計ったことにより、国際社会はチベットに対する支持をさらに強く表明した。
(参照:29日付けphayul


合衆国政府は9月26日月曜日、中国に対し「チベットの人権を尊重し、東チベットのンガバ地区に独立した調査団を派遣することを許可すべきだ」との声明を発表した。

合衆国政府は、最近抗議デモと焼身自殺が続いているンガバ地区の真の状況を調査するためにジャーナリストと外交官による事実調査委員会を組織し派遣する用意があるという。

アメリカは「明らかに宗教の自由を訴えるために焼身自殺が行われたことを深く憂慮する」と述べ、北京に対し「緊張を生み出すチベット政策を改め、チベット独自の宗教、文化、言語を守ること」を求めた。

「中国内にいるチベット人たちの押さえつけられた苦しみの表明を目の当たりにして、我々は中国の指導者たちに対し、チベット人の権利を尊重すべきことを再度要求する」とアメリカ政府は述べた。


■欧州議会でも中国への抗議要請の発言

同様の支持が欧州議会からも発せられた。エストニア出身議員Ms Kristina Ojulandは月曜日、ストラスブルグで開催中の欧州議会の席上、2人の若いチベット人僧侶が焼身自殺を計ったことを報告し、議会が中国政府に対し、チベットの人権を守るよう「より強く」要請するよう求めた。

「このような過激な抗議行為はチベット人たちの絶望感を現すものである。彼らは 歴史的チベット地区における宗教の自由と意味のある自治を求めている。このように連続して絶望的抗議が起こることは、チベット内で行われている人権侵害と 文化的ジェノサイドに対し、彼らが断固抗議し続けることをも表明している」と女史は語った。

*当記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


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