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人気絶叫マシンで惨事=乗客のゲロに足を滑らせ転落、従業員が死亡―四川省

2011年10月08日

2011年10月6日、四川省成都市の成都動物園内遊園施設の絶叫マシンで死亡事故が起きた。完全停止前に従業員が危険地域に足を踏み入れたところ、従業員の吐瀉物に足を滑らせ転倒。せり上がってくる鉄板に挟まれて死亡した。7日、新華網四川チャンネルが伝えた。

事故が起きたのは人気ナンバーワンの絶叫マシン「大擺錘」。富士急ハイランドのトンデミーナと同系統のアトラクションだ。文章で説明するのは難しいのだが、巨大なアームが円盤を左右に揺らす。円盤自体も回転する。乗客は円盤周囲に外側に座っているが、足場がないことから外に投げ出されるような感覚になるというもの。私も富士急ハイランドのトンデミーナに乗ったことがあるのだが、いやはや恐ろしい乗り物だった。

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新華網の報道。



そんな恐ろしい乗り物ではあるが、今回死亡したのは入場客ではなく従業員。中国ではありがち、日本では考えられないことだが、機器が完全に制止する前にやってきて、入場客の安全ベルトを外していたという。長期休暇「黄金週」の只中ということもあって遊園施設は混雑していたはず。「危険?大丈夫だ」精神を発揮し、少しでも入れ替えを早くしようとした結果が大変な事故を招いてしまった。

「大擺錘」は円盤の揺れがストップした後、乗客の足場になる鉄板がせり上がってくる仕組み。上がりきる前に近寄って乗客の安全ベルトを外していた従業員の唐さん(43歳)。足をすべらして、鉄板の間に転落してしまった。

足をすべらした理由がまたせつない。絶叫マシンの威力にやられた乗客の吐瀉物に足をとられてしまったという……。転落した唐さんはせり上がってくる鉄板に挟まれ、押しつぶされて死亡した。

先日、上海市地下鉄10号線で起きた追突事故も「危険?大丈夫だ」精神の発露によって起きたものだった。停電で信号システムがダウンした後、指令センターは走行中の列車の位置を完全に把握することなく、電話閉塞方式での運行を指示。現場も「前に列車?たしかいなかったはず」でGoサインを出し、衝突させた。

まだ最終報告があがっていない温州高速鉄道追突事故も、雷で信号システムがダウンした後に「危険?大丈夫だ」精神を発揮したがゆえの惨事だった可能性が高い。


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