中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年10月11日
■「中国のネット世論=2ちゃんねる」 By 池上彰
動画で見ると、あんまり格好良くないのだが。動画はおそらく生徒が撮影したものだろうが、角度から見て結構離れた位置にある校舎からの撮影だろうが、それなりにちゃんと撮れているのが最近の携帯電話の恐ろしいところである。
先日、池上彰さんが中国政府のネット世論対応について「2ちゃんねるに一々対応しているようなもの」と評していて笑ったが、この件もそんな感じだろうか。「暴力教師良くない」の大合唱が高まり、9日時点で張副校長は解任されていたという。体罰を肯定する気はさらさらないが、当局の対応は「話題になったからとりあえず対応しました」的な臭いがぷんぷんして、どうも賛同する気になれない。
付け加えておくと、「カンフー校長」への批判が予想外に広がったのは、中国の文化的背景もあるように思う。日本でも昔と比べれば体罰はダメだという認識が広がったように思うが、「口ゲンカ戦闘民族」中国人にとって、手を出すことの意味は日本以上に大きい。激しい口ゲンカを展開しても、なかなか肉体的バトルに発展しないのだ。よって子どもにカンフーキックを繰り出すのはもってのほかと怒る人が多かったのではないか。