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2011年10月12日
カインの家族は家で葬儀を行うも、当局は僧侶5人のみ呼んでもいいと言い渡した。
「家の前には10人ほどの中国の保安員が立っており、お悔やみを言うために遺族を訪れようとする友人や支援者を追い返している」と僧ツェリンはいう。
「月曜日にはキルティ僧院の僧侶たちが、祈りを捧げるために遺族の家に向かおうとしたが、一族の長老から『家族はキルティ僧院の僧侶たちが来れば、問題が起きるであろうと脅されている。だから来ないでくれ』と言われ、これを諦めた」、「それで僧侶たちは遠くから祈りを送った」と同じく僧ツェリンは報告する。
ツェリンによれば、カインは焼身自殺する前に「チベットのために命を賭けたい」「ンガバの人たちは自分の命を心配しなくてもいい」と周りの人に話していたという。
同じく、現在重体と伝えられるチュペルも焼身自殺を行う数日前に回りの人たちに何度も、堪え難いンガバの状況を語り、チベットのために命を捧げた僧侶たちの話をしていたという。
カインは病院で死ぬ前に「自分がチベットのためにこうして命を捧げられたことに満足している。まったく後悔していないので、皆も悲しまないでくれ」と語ったという話がンガバの人々の間に広まっているという。
参照:10日付けRFA英語版
10日付けTibet Times チベット語版
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*当記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。