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最速「非正規」入荷は明日、お値段は18万円!iPhone4S世界販売開始―中国

2011年10月14日

2011年10月14日、日本、米国、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、英国の世界7カ国で、iPhone4Sの発売が始まった。4日(米国時間)の発表会後にはメジャーバージョンアップではなかったことに落胆する報道が多かったが、消費者はこの新型iPhoneを支持。予約台数は初日だけで100万台を超えたと見られる。

まだ発売日が決まっていない中国でも「iPhone4Sブーム」が到来。輸入業者、輸入代行業者が予約を受け付けている。最速で15日にも品が届くとのこと。その場合の値段は1万5000元(約18万円)というとんでもない相場になるようだ(北京晨報)。

もっとも輸入業者がiPhoneを入手する涙ぐましい努力を知れば、この価格も納得かもしれない。21世紀経済報道によると、米国ではアップルストアで行列に並ぶ職業がすでに定着しているという。時給は20ドル(約1540円)。10時間並んだとすると、それだけで200ドル(約1万5400円)が必要となる。米国在住の華人にとって、おいしいバイトとして定着しているという。彼らが購入したiPhoneを米国に出向いた業者が受け取り、速攻で帰国。これでようやく「15日中国到着の最速iPhone4S」が販売できるのだ。

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*画像はアップルストア


■販売権を持たないキャリアに950万人のiPhoneユーザー

さて、こうした非正規ルートでのiPhone流入が面白い現象を引き起こしている。

中国の携帯キャリアは1位がチャイナモバイル(中国移動)、2位がチャイナユニコム(中国聯通)、3位がチャイナテレコム(中国電通)という構造。「iPhone3GS」と「iPhone4」の販売権はチャイナユニコムが獲得した。「4S」はチャイナユニコムに加え、チャイナテレコムも販売権を獲得すると見られている。

日本のNTTドコモ同様、最大手キャリアがiPhoneを取り扱っていないという状況だが、「正規で取り扱っていないけど、チャイナモバイルのiPhoneユーザーは約950万人いる」という驚愕の事実が明らかとなった(鳳凰網)。


■ホットスポット100万カ所計画

チャイナモバイルの王建宙理事長が明かしたものだが、無線LANのカバー面積が増えるにつれ、チャイナモバイルのiPhoneユーザーが月100万人ペースで増加しているという。同社の3Gネットワークは「TD-SCDMA」という中国独自形式を採用しているため、iPhoneを使うことができない。

だが、950万人もの同社ユーザーは、GSM(2G)ネットワークでiPhoneを利用。インターネットは主に無線LANを使うというスタイルで使っているという。世界的な傾向として、携帯会社のARPU(ユーザー1人当たり収益)は低下する傾向にあるが、iPhoneがARPUを高めていると王理事長は胸を張った。今後、3年以内に全国のホットスポットを100万カ所にまで増やし、iPhoneなどスマートフォン利用をサポートする方針を示している。


■iPhone世界販売台数の20%は中国人が購入か

チャイナモバイルだけで、950万人ものiPhoneユーザーが存在し、月100万人ペースで増え続けているというのは、驚き以外の何者でもない。正規に販売権を取得したチャイナユニコムは月30~40万人ペースでiPhoneユーザーが増え続けているという。

今年第2四半期、iPhoneの世界販売台数は2030万台を記録した。チャイナモバイルとチャイナユニコムのユーザー増を単純に合算してみると、月あたり140万台、3カ月で420万台。中国だけでiPhone販売シェアの20%に達することになる(IT時代週間)。

iPhone4Sの発表会でも中国市場における好調ぶりがとりあげられたのも納得だ。アップル社は中国本土でのアップルストア出店を加速させる計画だが、中国が「アップル製品の工場」だけではなく、「アップル製品の市場」ともなったことがうかがえる。


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