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「顔は87点以上、家持ちが条件」婚活カーを走らせる高飛車女王が話題に―中国(凜)

2011年10月15日

■車を使った婚活■

紅網』に「恨嫁美女闹市高调征婚:有车有房待我如女王(图)」(結婚を望む美女のハードルが高い結婚相手募集=マイカーとマイホーム、それに女王のように扱うことが条件)という記事が掲載されていたので、ご紹介します。


1:バブル時代

以前、「剰女(いき遅れ)の特徴」について記事を書きましたが、逍花さんから「剰女」は「オヤジギャル」と似ているのではとの御指摘をいただきました。まさに卓見ではないでしょうか。現在の中国は、日本のバブル時代とよく似ていると改めて思った次第です。
(関連記事:「結婚できない女「剰女」の特徴=中国の恋愛系ネタ記事を読む―政治学で読む中国」2011年10月8日)

紅網のニュースですが、真っ赤な服に真っ赤な車に乗った女性・师倩さんのお話。車(「婚活車」とでもいうのでしょうか)のあちことには、べたべたと「高飛車な結婚条件」が貼られています。

その内容は「私を追いかけてきなさい!官二代(官僚の息子)、富二代(金持ちの息子)、離婚歴のある男はお断り!」「年齢27歳。身長167cm以上。顔は87点(以上)」「車があって、家を持っていて、私を女王であるかのように接してくれる人」という条件です。

20111014_car
*話題となった「婚活車」と当人。紅網の報道。


*当記事はブログ「政治学に関係するものらしきも」の許可を得て転載したものです。


おそらく、「車と家と女王」という最後の条件が話題となった理由でしょう。师倩さん自身はすでにマイカーもマイホームも持っているが、結婚相手も経済力がある人がいい。車と家はその証明だと話しています。

师倩さん曰く、大学卒業後、仕事に没頭していたところ、気がついてみればもう27歳になっていたとのこと。これはもう「剰女」(結婚できない女性)ではないのかと気になり、テレビのお見合い番組にも出演したそうです。ですが、そういった場所では選択肢は限られている上に、自由には選べないと不満に思い、自分で解決しようとこの奇抜なパフォーマンスを始めたそうです。

狙いが的中したといっていいのでしょうか。パフォーマンスは話題となり、マスコミに取り上げられるまでになりました。师倩さんが取材で明かした結婚相手の条件は、年齢は彼女の10歳上まで。彼女の身長が167cmあるので、相手は178cm以上が理想とのことです。

この発言を聞くといやでも思いだすのが、かつて日本でも流行った「三高」です。やはり、経済が上向きで、未来に対して希望が持てる状態だと、より良いものを求める(下手をすると高望みしすぎるということにもなりかねませんが)というのはどこの国も同じなのかもしれません。


2:結婚の条件


この奇抜なパフォーマンスを师倩さんの母親はどう思っているのでしょうか。师倩さん曰く、いい条件のパートナーを選ぶことが重要なので支持してくれているそうです。师倩さん自身もパフォーマンスを通じて知り合った男性から、じっくり選びたいと取材に答えています。

記事では、女性の家庭状況についても触れられていました。ご両親はすでに離婚していて、現在は母娘2人での生活だそうです。結婚相手の条件として、離婚歴がないこととあげられていましたが、「離婚歴のある男性は性格になにか欠点があると思う」と話しています。両親の離婚が与えた影響が大きかったということでしょうが、詮索はここまでにしておきます。

また、高官や金持ちの息子との交際を拒否する理由としては、「一般家庭出身の男性のほうがいいです。家柄が良すぎると、将来、親族とのおつきあいで問題が起きる可能性もあります。高官や金持ちの息子はなにか不安にさせるものがあります。自分の力だけで努力してきた人と結婚したい」と話しています。

さて、記事を読んでいろいろ言いたいことがあるのですが、1つだけあげるならば、师倩さんは相手に何をしてあげられるかということです。女性が結婚相手を選べるのと同様に、男性にも選ぶ権利があります。何より、長い結婚生活で互いに支え合うことが必要なわけですから、男性からもらうだけではなく、男性に与えることも必要となります。

もっとも、パフォーマンスを敢行した行動力と勇気には敬服いたします。良い伴侶が見つかることを祈って筆を置きます。

*当記事はブログ「政治学に関係するものらしきも」の許可を得て転載したものです。


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