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2011年10月20日
■ブルドッグは飛行機に乗れない
アメリカの航空会社では、昨年、今年あたりから、ブルドッグやパグといった、短頭獅子鼻種(猫ではペルシャ猫やヒマラヤン)を禁止するところが増えた。理由は吼えたり噛み付いたりするからではなく、死ぬからである。
アメリカン・エアラインズでは、2010年の最初の3ヶ月間で、4匹のブルドッグが飛行中亡くなったので、禁止に踏み切った。デルタ・エアラインズでも、今年の最初の3ヶ月間で3頭のブルドッグが亡くなり、やはり同様な禁止措置を敷いた。
American Airlines / Job Garcia
米国農務省の数字では、2005年6月から2011年の6月までの6年間で、民間航空におけるペットの死は189頭に及び、そのうち半分以上の98頭が短頭種だったとニューヨーク・タイムズは伝えている。
なぜ短頭種かというと、ブルドッグなどの鼻腔は小さく、飛行のようなストレスの高い環境では呼吸が難しくなるそうである。犬は、鼻で体温を調整するので、ことに熱の高い環境だとまいってしまう。
■ペット専用航空会社も登場
ユナイテッドやコンチネンタルも、夏季、短頭種の飛行を禁じたが、9月15日の秋季シーズン入りから許可している。アラスカ・エアラインズ、フロンティア・エアラインズ、ハワイアン・エアラインズなどリージョナル・エアラインは、短頭種の乗機も許可している。もし9キロ未満なら、乗客席に入れてもいい。
一方で、ペット専用のエアラインもアメリカではできて来ている。「ペット・ジェッツ」は、2年前から全米でチャーター便を飛ばしている。4分の一は、人間じゃなくペットのお客さんだ(Pet Jets)。
「ペット・エアウェイズ」は、ペット専用で、過去2年に4900頭を運んでいるが、ペットの4分の一は短頭種だという。ワンちゃんは、空港で毛布とペット・フードと共に、首にボーディング・パスを掛けられ、機上の人(犬)となる。飼い主に捨てられるのではないかと、少し悲しげだという。
米国大陸横断で、片道840ドル(6万5千円)もするが、人間が付き添って見てくれるので、吐いたり、病気になったり、狂ったりする心配が少なく、安心料込みと見られている(pet Air wayst)。
さて、今度、飛行機に乗るとき、クロちゃんも乗せようかな?タイなら安いから。実績の高いタイ航空で。いや、やっぱりやめておこうかな。かわいそうだな、待合室もないし……。
*当記事はブログ「チェンマイUpdate」の許可を得て転載したものです。