中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年10月20日
■運河決壊の場合、今度は7区を犠牲に……
政府では最悪の事態を考え、ランシット運河の防水堤が決壊した場合、バンコク東部7区に水を流す事を決定。(この7区がスクムパン都知事が退避準備を出した区)アヌディット情報通信相によると、「比較的人口が少ない東部に水を流す事により、商業の中心である都心部を守る事ができる。その方が今後の回復も早い」とか。苦肉の策なのかもしれませんが言葉もありません。
*コムチャルックの報道。
アユタヤを襲った大量の水がランシット運河に到達するのは今夜20日と予測されています。治水の専門家によると、到達予定の水は運河で処理できる水量の約2倍近くにもなる可能性があるそうです。
*バンコクポストの報道。
関連リンク:
タイの大洪水・まとめ(4)(ACCバンコク支部です。タイ生活いろいろ、2011年10月20日)
■上水道にも支障が出る可能性が
また本日20日未明、バンコク北部に到達した水が、バンコク浄水供給道に流れ込みました。プラチャー対策本部長はテレビで会見を開き、上水供給に支障がでる可能性があると発表しました。あれだけバンコクの上水道は安全だと連呼していましたが、政府の対策に落ち度があったのか、もしくは水量が予想を遥かに越えていたのか。
とにかく今後の上水道利用に関しては情報を注視する必要がありそうです。この画像は19日時点のバンコク都内の浸水状況です。
*マティチョンの報道。
■タイ東北部で水害盛り返す=ダム放水量も増加
またまた悲観的な情報で申し訳ないのですが、これまで水が引きつつあったタイ東北部で水害が盛り返しています。一時は放水量が減少していたプミポンダムも昨日から再び放水量を増やし始めました。政府発表によると北部での降雨によりダムの貯水量が増加したためだとか。他にもお伝えしたい情報がありますが、文字数制限がありますのでこの辺りで。
関連記事:
【タイ大洪水】自然災害か人災か?ダム貯水管理体制への疑問(ucci-h)(2011年10月14日)
関連リンク:
洪水拡大「観測機器が旧式」 タイ気象局 ダム放水調整に生かせず (1/2ページ)(サンケイビズ、2011年10月20日)
*バンコクポストの報道。
関連記事:
【タイ大洪水】都心20キロまで水せまる=非常事態宣言、発令せず……(ウチャ)(2011年10月19日)
【タイ大洪水】リミットは48時間!?都に迫る水=最大工業団地も陥落(ウチャ)
【タイ大洪水】「都の犠牲になるのは嫌だ!」近隣県住民が反発、水門解放(ウチャ)(2011年10月17日)
関連リンク:
タイ洪水がコメ輸出にも影響、インドなどから調達も=トレーダー(Reuters、2011年10月20日)
タイ洪水の死者320人に 首都は厳戒続く(47NEWS、2011年10月20日)
タイ洪水:100万人に避難準備指示 「浸水、どこまで」高まる不安 (毎日新聞、2011年10月20日)
タイ人 大洪水中なのに余裕ありすぎワロタ(2のまとめR、2011年10月16日)
募金情報:
タイ洪水被害への義援金・募金受付まとめ(メモノメモ)