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【究極の手抜き工事】建設経験ゼロ!シェフが作った鉄道橋=ニセ会社が受注―吉林省

2011年10月21日

2011年10月20日、新華網は吉林省白山市の鉄道線路手抜き工事疑惑を報じた。ニセ企業が工事を受注し、実際の施工は何の技術も持たない出稼ぎ農民が担当したという。

元コックで、レストランを開いていたこともあるという呂天博さん。昨年は「建設会社リーダー」として鉄道橋建設にたずさわっていたことを暴露した。呂さんがかかわったのは、全長74.1キロの白山市靖宇県・松江河間鉄道。呂さん率いる出稼ぎ農民チームはその一区間の鉄道橋を担当した。


■ド素人の孫請け

中国では一般的な方式だが、路線建設は入札した親請けとそこから仕事をもらう下請け、実際の施行を担当する孫請けにわかれていた。この工事ではプロジェクト全体を落札した親請けが中国中鉄九局集団有限公司。同社がいくつかの区間に分けて子請けに投げた。その一つが江西昌厦建設工程集団公司。同社は呂さんを含むいくつかの孫請けに施工を任せたが、いずれも「鉄道橋なんか作ったことないです」というド素人の出稼ぎ農民ばかりだったという。


/ DanDan_H



資格審査とか一切なかったです(笑)」と呂さんが豪語するだけあって、ド素人軍団の作業は想像を絶するレベル。呂さんが担当した2号橋では、本当ならコンクリートで作る鉄道橋の基部を砕石、土砂で作るなど、手抜き工事を超えた手抜き工事、まさに究極の手抜き工事状態だったという。呂さんは「自分でも怖くて、列車には乗れないッスよ(笑)」と話している。


■ニセモノの下請け

これだけでも十分ありえない話だが、このニュースにはさらにおまけがある。資格審査ゼロで、ド素人孫請けに仕事を割り振った江西昌厦建設工程集団公司だが、今年9月、「うちはそんな工事受注してないです。うちのハンコ偽造されたみたいでして。ええ、工事を受注したのはウチの名前を騙るニセ会社なんです」との声明を発表している。

ド素人孫請け、ニセ子請けがそろうとは、親請けの責任はどうなるのか気になるところ。中国中鉄九局集団有限公司の趙鉄軍副局長は専門の調査チームを設立したと明かし、徹底的に調査すると約束した。また管理の不徹底については、この教訓から学び、今後同様の問題を防ぎたいとも話している。

白山市靖宇県・松江河間鉄道の建設には23億元(約276億円)が投じられたというが、超高額のお笑いネタしか残さないようだ。



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