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日系工場で2000人規模のストライキ=会社側が暴行との証言も―広東省

2011年10月22日

2011年10月22日、香港紙・明報は広東省深圳市のシチズンOEM工場のストライキを報じた。21日には工場側と従業員側が衝突し、負傷者が出る騒ぎとなった。

ストライキが起きたのは冠星精密有限公司。1975年にシティズン香港により創設され、1983年に深圳工場が設立されている。シティズンの腕時計部品を専門に製造している。従業員は総数2000人あまり。17日よりストライキが始まり、22日現在、5日間継続しているという。

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■トイレ時間分の給与差し引きに不満

ストライキの理由だが、2005年より工場側は「トイレ、水飲みの時間分」と称して、毎日の労働時間から40分間を差し引いていたことへの不満が原因になったという。さらに規定通り社会保険を支払っていないなどの不当行為は12年間の長きにわたり続いているとストライキ参加者は主張している。

従業員らは工場入り口に陣取り、「権利を守るためにストライキしよう。我々の血と汗の金を返せ」と書かれた横断幕を掲げ、差し引かれた労働時間分の給与を支払うよう求めている。21日には工場側管理職がストライキ参加者に給与を支払わないと脅し、暴行を加える一幕もあったという。殴られた従業員は入院したと報じられている。


■外需不振と労働コスト上昇

明報の報道はストライキ参加者の主張を一方的に伝えている点には留意したい。「外資の過酷な労働管理と暴力行為」というのは、同情を引くための決まり文句となっているだけに、報道されている内容がどこまで現実に即したものかについては、今後の報道を待つ必要があるだろう。

だが、少なくともストライキが起きていることだけは間違いなさそうだ。中国では食品価格が牽引する物価上昇が続いており、労働者には賃上げを期待する心理が広がっている。こうした心理を背景に昨年来、ストライキが頻発しているという。

一方で世界経済低迷に伴う外需不振から、製造業の景気は思わしくない。日系企業を含め、中国製造業全体で外需不振と労働コスト上昇のサンドイッチ状態が深刻化している。

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 コメント一覧 (5)

    • 1. ナンド
    • 2011年10月22日 18:29
    • ブルーカラーなら時給が数元違えば3ヶ月しないで、
      ホワイトカラーでも同じ会社に3年務めたら相当に長いと
      言われるくらい転職が多い中国で12年前から、という
      事情を知ってる人がいるってことは相当長く
      務めてる人が多いんでしょうかね。
      それだけ周りより安定した待遇と給与だったということ
      なのかもしれないと、このニュースをみて思いました。
      ですから、裏の事情が他にあるのかもしれません。

      中国の事情を知らない人にとっては水飲み、トイレで40分も引くなんて、と思うことでしょうけど。
      トイレで1時間単位でサボる人がいるのは日常風景。
      大都市のトイレでもトイレの中でタバコを吸ったりして、
      長い時間いるのは、よく見る光景です。

      このような人が大勢いる結果でできた制度です。
      当然ながら日系に限らず、質や内容でなく時間で働く場所では
      様々な職場で導入されている場所も多いと思います。
      他のスーパーなどでも導入されていて新聞に書き立てられた
      ことがあります。
    • 2. ブログ 経済参謀 シャーロック
    • 2011年10月22日 21:51
    • 海外 の
      『中央銀行』らの資金運用者たち を 筆頭に、
      日本 内外の経済統計上の数値ら と それら数値らの推移ぶり を 認知 し、
      そこから 、
      日本 経済 は 、
      橋本龍太郎内閣以来、 財務省の官僚ら と 財務省 寄り の 政治家ら とが、
      ごり押し して、
      橋本内閣 に 、
      公共事業への投資を減らさせた、
      財政支出の抑制に 削減 と 増税 とを やらせた せいで、
      四半期を 5連続に渡って、
      日本経済全体 が 縮小 し 、
      それ以来は、
      年々 の 経済困窮性の 自殺者 が 、
      3万人を超えたまま推移し、
      日本 は、
      実質的な デフレ 不況 に 陥ったまま推移している 、
      という、
      認識 を 構築し得ている、
      統計数値らの推移ぶり の 意味を解し得る以上の能力 を 備えた、
      海外の 玄人筋の 投資家たち が、
      日本における、今後のデフレ傾向の存続を、
      『確実に在るもの』と予測判断し、

      現実に 、
      海外の中央銀行ら は、
      円 を 買い進めると 共に 、
      円建て の 日本国債ら や、
      日本企業らの株式ら を 買い保持している ので、
      日本 は、
      通貨高 なのに、
      株安 へ 振れる、
      という 、
      20年前の教科書であれば、
      『あり得ない』、
      通貨高 に成れば、
      当たり前に、
      株高 に 成る 、
      と 断定 してしまうのとは、
      合致 しない 、
      『ねじれ現象』 を 呈する 様に 成ってしまっており、

      円高 が 進む 局面 で 、
      株安 の 局面 が 重なり出るのは、
      為替差益 を 確実 に得る ために、
      海外の投資家たちが、一旦は、
      手持ちの日本株らを売って、
      『円』を手に入れ、その円を外国通貨らと 交換する から です。
    • 3. しちやん
    • 2011年10月23日 00:19
    • 動画の説明には「管理人の日本人が従業員を殴って倒した後、更に足で踏みつけて入院まで追い込んだ」ってありますけど本当ですかね?現地の駐在員がここまでやるとは考えにくいし、これだけの人数で黙って殴られっぱなしのはずがない。事実なら日本でも報道されてもおかしくないのに、なんか胡散臭い。
    • 4. 憂国の志士
    • 2011年10月23日 06:56
    • 日本で造らせたほうがいいんじゃないか?ストライキやコスト面を考えれば、多少高くてもやはり日本国民を雇うべき!
    • 5. Chinanews
    • 2011年10月23日 11:30
    • >ナンドさん
      コメントありがとうございます。
      おっしゃるとおり、老舗の工場ですし、周囲と比べて格段悪いということはないんじゃないかなと思います。

      仕事柄この手の記事はよく追いかけているのですが、「工場の不正」を訴える文句というのはだいたい似通っていて、どこも似たり寄ったりであると同時に、「人の同情をひくための文法」が確立していると感じます。

      ただ、権利意識の高まりやストライキの頻発によって、そういう労働管理が危険になっているのは間違いないのではないでしょうか。今回の件でもストライキ側の情報が香港メディアに流され、工場側はだんまりということで、情報戦では不利というか、かなり危険な状況になっていると推察します。


      >しちやんさん
      上記返信にも書きましたが、「同情をひくためにとりあえず言っておく」パターンも多いので、なんとも言えませんね。殴ったのは「日本側管理者」ということで、日本人なのかどうかはよくわからない書き方です。

      >憂国の志士さん
      中国の労働コスト上昇に伴い、日本への回帰や他国への移転は話題になっていますね。東南アジアなど「ネクスト中国」の労働コスト上昇も激しいので、日本回帰も現実味がでてきたのでしょうか。

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