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2011年10月28日
26日、「子供服税」の支払いを拒んでいた業者のもとを現地政府納税部局が訪れ、口論が発生。あっという間に野次馬軍団が集結、その数は600人に達したという。うち100人弱が付近の国道を封鎖して抗議しようとの動きを見せたことから、警察が出動する騒ぎとなった。口論となった業者は安徽省出身。「安徽省の人々は団結せよ」とのスローガンが聞かれたとの話もあり、今年の広東省の暴動同様、安徽省の地縁を軸として業者軍団が結成された可能性が高い。
ひとたび燃え上がった業者軍団の怒りは簡単にはおさまらなかった。26日夜、暴徒と化した業者軍団は街に繰り出し、通りかかった高級車を襲った。高級車は脱出する過程で9人をひいた。うち2人が重傷を負ったという。警察が出動し暴徒を解散させたが、業者軍団は不規則に集結を繰り返し、鎮政府を取り囲むなど、27日夜まで暴れ続けたという。
さて、ひとたびは騒ぎがおさまったとはいえ、問題がすべて解決したわけではない。「子供服税」という謎の税金があること、その金額が大幅に引き上げられることが問題の根本となっている。全国に知られる大事件となっただけに、現地政府も税金の取り消しや軽減といった譲歩でなだめようとするのではないか。
*写真は中国ジャスミン革命の報道。他写真多数。