ついに本格化してきた不動産価格下落が話題となっています。先日は上海市で「家持ち市民」が暴動を起こし、マンションのモデルルームを破壊する騒ぎがありました。
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この騒ぎはさっぱり収まらず、値下げされて損をぶっこいた市民は怒り心頭モードに。中国ではマンションの屋上まで完成した時点で販売が解禁となります。なので買った後、完成し入居できるようになるまでにはまだ相当の時間が必要となるわけですが、まだ住んでもいない間に価格がだだ下がりしたとあっては怒るのも仕方がないとも言えるかもしれません。
27日、上海市政府の徐威報道官は「マンション販売は市場行為であり、問題があれば、契約に基づき話し合いで解決して欲しい。話し合いで解決しなければ訴訟という方法もある」と発言(
VOA)。またあるマンション販売会社は「マンション購入は市場行為であると理解して欲しい。契約に基づきキャンセルもできる。ただし違約金を20%払ってもらうことになるが」と発言しています。
*写真は財新網の報道。モデルルームを破壊され、一時販売停止していたマンションが25日深夜、こっそりと値引き販売を再開していた。
なるほど、確かにマンション購入は「投資」であり、値上がりすることもあれば損をすることもあるというのは当然の話。ですが、毎年10%以上も不動産価格が値上がりして、「今買わなければ高くなるばかりですよ~~~」という「空気」が作り出されていたわけで、怒る人々の気持ちもわからんではないような気がします。
というわけで、最悪のタイミングで家を買ってしまった人々の怒りはタダではおさまらない予感。中国政府としても悩ましい問題になりそうです。
*写真はいずれも財新網の報道。他写真多数。