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「日本で糞便燃料バイクが開発されたらしい」トイレットバイクに対する中国人の反応(百元)

2011年10月29日

■中国人「日本で糞便燃料バイクが開発されたらしい」■

先日ありがたいことに、面白い情報とそれに関する質問をいただきましたの、今回はそれについてを。ただ、タイトルにもあるように少々尾籠な話になってしまうのでお気をつけください。

TOTOが開発し現在北九州~東京走破のプロジェクトも行われている「トイレットバイク ネオ」(公式サイト)ですが、バイクの座席部分が洋式便器になっているというそのデザインと、家畜の排泄物や生活排水を発酵させて作るというバイオガスが燃料になっていることから、いつの間にか海外では「糞便を燃料にしたバイクが開発された」と誤解されて伝わってしまっているようです。

20111028_トイレットバイク_TOTO_中国
中国日報網の報道。

この誤解については日本でも報道されているようなので、ご参照ください。

「日本にはうんちで走るバイクがある!」 TOTO広告に海外で「誤解」続々(J-CAST、2011年10月15)


*当記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。


このニュース、やはりと言いますか中国にも誤解されて伝わってしまっているようで、中国のニュースサイトでも結構取り上げられているようです。

しかも伝言ゲーム的になったり、ウケ狙いの釣りタイトルをつけたりしていることから、誤解はなかなか収まらないようです。例えば新華網の記事(中国語)でも転載しているタイトルが「用糞便作燃料!日本公司推出馬桶環保摩托車」となっていましたし。

そんな訳で、中国のネットでも誤解混じりでイロイロと話題になっているようですが、その辺のやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。

日本で糞便燃料バイクが開発されたらしい!……こ、これは新たな創造……なのか?


これは交通事故を絶対に起こしてはならない車だ……!もし事故が起こった場合、救けることができなくなってしまう……!


ウンコで時速80kmって……ネタとしか思えん。便器というアホなデザインだけじゃない、トンデモナイことになっているバイクだな。


もし自分の車がこの糞便燃料車に突っ込んでしまったら……!想像するのが恐ろしい事態になるのは間違いない。


日本ヤバイな。やはりあの国は警戒しなければならない。


二酸化炭素削減とかで環境保護にはいいかもしれないが、それ以上に別の意味で環境への影響が出るんじゃないの?まさに目的のためには手段を選ばない……TOTOとはこんなに恐ろしい会社だったのか。


これ、ホントにキモチワルイわ。誰がウンコをタンクに入れて旅行に行きたいなんて思う?これ別に大した価値も無いよ。二酸化炭素の削減だって他の方法がいくらでもある。こんなキモイことまでやるなんて、頭おかしい。


ウチの国で糞便処理に苦労して別の都市に押し付けようとしたりしているとき、日本では糞便を燃料にした車を作りましたとさ。


これからは俺のウンコで運賃を払える公共交通なんてのが出るかもな!


日本人の考えはマジでキモイわ。


この車の後ろについて排気ガスを浴びるのだけはイヤだ!


ウンコが燃料……これはスゴイと言わざるをえない。しかしできれば乗りたくない。


笑っていられる話じゃないよ。ネタに見えるのは確かだが、日本の強大なハイテクがこれだけでも分かってしまう。これを笑いものにして良い気分になっている場合じゃない。


あの国はホント何を開発するか分からんなぁ。でも、乗りながら出すというのはちょっと良いかもと思ってしまう。車に乗っていて腹が痛くなり、トイレを探して苦しむなんてのはよくある話だし。


洗車などの手入れをどうするかとか、匂いはどうなるのかとか、出しながら運転できるのかとか、謎が多いがあまり詳しく知らないままでいたいことの多い車だ。


いや、さすがにネタだろ?糞便を発酵処理してすぐに燃料にするなんてのは無理だろう。


日本を笑っているヤツ多いけど、これは日本のスゴさが分かる話だぞ。中国が毎年どれだけエネルギーを消費していて、どれだけ効率が悪くて浪費していると思っているんだ?日本はこの技術でいったいどれだけのことができると思う?バイクが動くってことは実用レベルでの発電だって可能なはずだ。


うむ。発想や発明自体はヘンタイだが、理念は非常に先進的。あの国はまさに科学技術大国だ。あんまり学びたくない所もあるが、学ぶべきところは学ばないとな。


TOTOってスゴイ企業だったんだな。ネタ満載だが、学ぶ価値がある。日本は江戸時代からこういった糞便のリサイクルによる環境サイクルを構築していたらしいし、あの国では伝統の延長線上にあるのかもね。今の時代、環境保護や資源的な面からこういった利用方法を考えてみる価値があると思う。


中国は資源不足に悩まされている国なのに、どいつもこいつもエネルギーを浪費して過ごしているのを気にしない。それに引き替え、日本は小さい国なのに新たなエネルギーを創造している。やはり日本人のハイテクや頑張りは学ぶべきものだわ。


このニュースを見て思いついたのは「Dr.スランプ」のオートバイこぞうだな。あれも確かウンコで動くバイク出てたよね。そして、ついに現実に出現。日本は時々現実がアニメや漫画を超えるよなぁ。


私は大友克洋の「最臭兵器」を思い浮かべたわ。あの国の発明を見ていると、現実と創作の境界線についての認識が曖昧になってくる……。

とまぁ、こんな感じで。今回はわりとちゃんとしたニュースの形式で誤報が広まっちゃっていることから、結構信じられてしまっているようでした。

また、このネタを笑っている反応に混じって、「日本のハイテクはスゴイ」だとか「中国もこういった資源活用や技術活用を学ぶべき」といったマジメに考えすぎてしまっている反応も見かけました。このマジメな反応に関しては、なんかちょっと悪いことしたような気になってしまいますね。

ちなみに、上の発言でもちょっと出ていますが、TOTOは中国でもトイレや浴室関係のブランドとしてかなり知られています。私の留学時代に反日機運が盛り上がっちゃったときなんかは「日本製品をボイコットしてやる!」と燃え上っちゃった方々に対して「じゃあお前、トイレ行くなよ。TOTOは日本製品だからな」とTOTOをネタにした冷静なツッコミが入るなんてこともありましたね。


tokyo / limaoscarjuliet


とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

*当記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。


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