中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年11月11日
DSC_0874 / Drnantu
2011年11月7日付法制晩報を参照した。
■ともかく目立つコリアンタウン
外国人居住者の数が増えたことに伴い、中国各地に外国人街が登場している。中でも最も目立つのが韓国人街だ。居住者数の多さもさることながら、看板にハングルしか書いていないお店があるなど、中国とは違うコリアンタウンを形成して、人目につくことが大きいように思う。もちろん日本人街もあるが、韓国人街ほど目立つ存在ではない。
先日、中国社会科学院社科文献出版社は『北京青書・中国社区発展報告(2011)』を出版したが、望京の問題についても取り上げられている。同地域には17の団地があり15万人が居住しているが、うち3万人弱が韓国人だという。
■完全に分離している生活圏
もちろん問題も少なくない。報告書は、韓国人住民が居民委員会の活動にほとんど注意を示さず、それどころか中国人のご近所さんともほとんど会話がないと指摘している。また各団地のネット掲示板にも韓国人住民が書き込むことはまれだ。中国に住んでいるとはいっても、言葉の壁は高く、コミュニケーションが難しいという。
またお店も中国語表記のお店と韓国語表記のお店とに完全に分離している。同じところに住みながらも、中国人、韓国人の生活は完全に乖離しているという。
■韓国人の靴が空気汚染の原因に?!
さて、記事中で一番面白かったのが、文化・習慣の摩擦だ。
部屋に上がる時には靴を脱ぐ習慣があるのが韓国人。かくしてお客がやってきた日には、部屋の前の廊下には脱いだ靴がずらりとならぶことになる。廊下が占拠されるし、「靴のにおいで空気が汚染される」とムカついている中国人住民も少なくないという。
靴を脱がない文化の中国人にとって、靴のにおいは日本人や韓国人以上に許し難い「悪しきもの」。実際、強烈なにおいを持つ人は大勢いて、寝台バスや寝台列車に乗ると悶絶することもある。他にも「ゴミ袋を廊下においたままにしている」という不満もあるという。「とっととゴミ捨て場に捨てろ」と考えるのが中国人、「外出するついでに捨てたいからとりあえず廊下に置いておく」というのが韓国人なのだろう。
「ゴミは瘴気を放つ悪しきもの」という中国人の伝統的観念が関係していて面白い。
ちなみに韓国人住民も「メシ作る時にあんなに油使われたら隣まで匂うがな。広場で音楽がんがんながして社交ダンスやらやるのは勘弁してくれ。あと、ペットと一緒にエレベーター乗るな」とむかつきをためているという。
■13億総東京砂漠化
「仲良くするためにはお互い歩み寄るしかないよね」というのが記事の結論となっているが、まあ、実際はなかなか難しいように思う。「中国人住民、韓国人住民の交流の機会を増やして云々」といったところで、そもマンション時代に入ってからは中国人住民同士のご近所付き合いも減少中。わざわざ韓国人とお付き合いするのは、面倒くさすぎて無理だろう。
ここはやはり日本の経験にみならって、「13億総東京砂漠化」するべき。隣が何していようと構わない、という道しかないのかもしれない。これなら無理に対策しなくても、自然と実現するだろう。
中国の勝ち