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2011年11月16日
■アユタヤ工業団地で一部操業再開
浸水したアユタヤの工業団地5つのうち、4つの団地の一部において、排水、修復、清掃が始まった。中小工場の多いファクトリー・ランド(93工場、6000人)では、8割の面積が排水されたという。93の工場のうち、12の工場はすでにフル生産が再開された。その他は清掃中だ。
バンパ・イン(90工場、6万人)では、11月17日(木)から清掃作業が始まる予定。次の日には、機械の修理、翌々日には水と電気の復旧が予定されている。11月25日(金)には一部の工場が操業再開と期待される。
*Phuket Newsの報道。
■ロジャナ・ホンダ工場、12月からクリーンナップの予定
ホンダの工場があるアユタヤ最大のロジャナ(198工場、9万人)では、11月一杯に排水を終え、12月1日からクリーンナップに入りたいようだ。日本の工場が7割を占めるハイテク工業団地(143工場、51000人)では、11月30日(水)からポンプによる排水が始まる予定だ。
しかし、なお水位の高い、最初に浸水したサハ・ラタナ・ナコン(43工場、15000人)、またパトゥム・タニ県のナワ・ナコーン(227工場、12万人)とバン・クラディ(50工場、3万人)は、なお水位の下がるのを待っている状態だ。
■12月上旬には50工場が稼働再開予定も……
ウィッタヤー公衆衛生相は、全体で、12月上旬には、50工場ほどが操業にこぎつけられようと期待している。一方、工場が再開しても、従業員の家は水の中にあるところが多い。通いたくても、往復の舟代が日給に近い100~200バーツ(約250~500円)取られてしまうので、どうしたものかと言う人がいるようだ。
また、工場からの排水は、油や化学物質が混ざっている。近くの水田や公衆の場所に流れる。近くの池から取れるパック・ブン(空芯采)を食べないという人も出始めている。少なくとも年内一杯はいろいろと大変だ。
*日本の一般生活にもタイ洪水の波及が押し寄せている。2011年11月15日、東京「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」にて(水島)。
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関連リンク:
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*当記事は2011年11月14日付ブログ「チェンマイUpdate」の許可を得て転載したものです。