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上海ネット民、歓喜!料金そのままで光回線の速度が10倍に―上海市

2011年11月22日

上海在住者にとっては朗報が届いた。ご家庭での光ファイバー回線速度が一気に従来の10倍に引き上げられるという。


2011年11月21日、財経網が伝えた。

Pénétration des gaines - Sous-sol
Pénétration des gaines - Sous-sol / Groupe Aménagement Numérique des Territoires



■中国のネット回線遅すぎ

2005年、天津に住み始めた私はADSLを契約した。契約書には「回線速度:512」という文字。「中国のADSLは512Mbも速度出るの?半端ねー」とぬか喜びしたのだが、正解はもちろん512Kb。がっかりしたことを覚えている。

あれからだいぶ事情が変わったが、中国のネット回線速度はまだまだがっかり数字が並ぶ。最新技術の導入に熱心な中国では、「光の道」ならぬ「光の都市」を目指す大都市がしゃかりきになって、光ファイバー回線(FTTH)の敷設を進めているが、ADSLからFTTHに変わっても「下り2Mb」というがっかり契約のままだったりする。
(関連リンク:「上海で FTTH !」普通的生活、2011年1月9日)

上海の料金だと、下り2MBで月150元(約1800円)使い放題、30時間までで80元(約1200円)という値段設定。スピードあたりの料金だと、先進国の10倍以上という高額になる。


■上海の「革命」

と・こ・ろ・が!ついに上海市で「革命」が起きるようだ。

17日未明より光ファイバー導入世帯の速度が順次引き上げられている。

・2Mb、3Mb、4Mbの契約者は10Mbに。
・携帯もセットで契約しているご家庭は20Mbに。
・10Mb契約は20Mbに。
・16Mb、20Mb契約は30Mbに。

それぞれ速度アップする。ユーザー側は何も設定する必要がなく、プロバイダー側で順次切り替えを進めている。光ファイバー契約をしているユーザー100万人が無料で回線速度アップの恩恵を受けられることになる。


■高速回線時代を迎えた中国ネット界はどう変わる?

光ファイバーへの切り替えと回線速度向上の動きは上海を起点に広がっていくことになる。ADSLだろうがFTTHだろうが、同じ速度ならば同料金という設定なので、ユーザーの乗り換えにも大きな支障はなさそうだ。

気になるのが高速回線化が中国インターネット界に与える影響である。動画共有サイトでの海賊版閲覧がよりスムースになることによって、時間のかかるP2Pダウンロードサービスでの海賊版視聴は減っていくのではないか。またクラウド産業発展の大号令もかかっているので、ネットストレージの利用も促進されそうだ。

まあ、どれだけ回線が高速化しても、YoutubeやTwitterが見られなかったり、グーグルになかなかつながらなかったりという事情は変わらないのだが。


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