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日本の対中直接投資4600億円超に=地域別で3位(ucci-h)

2011年11月22日

■1000億ドルを超えて伸びる中国への直接投資■

*当記事は2011年11月21日付ブログ「チェンマイUpdate」の許可を得て転載したものです。


■増大する対中直接投資

中国への直接投資が伸びている。今年に入っても、中国の商務省によると、10 ヶ月間の実行ベースで、
950億ドル(約7兆3200億円)と、前年同期比、16%の伸びとなっている。この調子だと、年間で1200億ドル(約9兆2500億円)に達しそうである。

うち6割は、同国内の香港からの投資だ。不動産投資が多い。2010年は、2位台湾、3位シンガポール、4位日本(シェア4.0%)、5位アメリカ、6位韓国と続いたが、今年は、日本からの直接投資は円高を背景に製造業の大型投資が増えており、+66%という、たいへん高い伸びを示している。

The value of a dollar
The value of a dollar / rahims



■消沈する欧米、高まるアジア圏からの投資


2011年、日本からの対中直接投資額はおそらく60億ドル(約4620億円)を超え、香港、台湾に次ぐ、第3位の対中投資国となりそうだ。日本からの対外直接投資という面から見ても、首位アメリカを上回る勢いである。タイへの直接投資額の3~4倍を超えるだろう。

アジア10カ国からの投資の伸びは高く、10ヶ月間で+21%だ。米国からの投資は、10ヶ月間で18%下落、EUからの投資は+1%と微増。中国とアジア諸国との結びつきがますます強まっている。

対中投資のうち、製造業の伸びは12%であるのに対し、サービス業の伸びは21%(シェアはほぼ半々)である。詳しくは、JETROの上半期の対中投資レポートをご覧いただきたい。


■中国の対外直接投資も14%の伸び


人民元に対する引き上げ圧力を緩和するためもあって、中国は対外直接投資も強めている。同じく今年の10ヶ月間で、14%もの伸びだ。しかし、その総額は463億ドル(約3兆5700億円)と、いまだ対内投資額の半分ほどである。言い換えると、今後ますますアセアン諸国への投資を強めることが可能ともいえる。

対中直接投資の増加を背景に、今後、アメリカのアジア諸国とのTPPが展開されていく。

関連リンク:
FTAで加速する中国・ASEAN間貿易=取り残された日本(ucci-h)(2011年11月8日)

関連記事:
日本の対中投資65%増 研究開発や戦略立案拠点も(日本経済新聞、2011年11月16日)

*当記事は2011年11月21日付ブログ「チェンマイUpdate」の許可を得て転載したものです。


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