中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年11月23日
Operating Room / Mike Lacon
21日、RFA中国語版が伝えた。
■中国人に扮して移植手術を受ける
逮捕されたのは違法な移植仲介者4人。中国での仕事を担当している1人が指名手配されている。
犯行グループは、「新生命」「上海移植」「中国臓器移植」などの名称のウェブサイトを立ち上げ、客を集めていた。費用は8000万~1億5000万ウォン(約536万~1000万円)。渡航費、ビザ取得費用、滞在費、手術費、そして臓器代金込みの価格だったという。仲介業者は手数料として費用の約20%を受け取っていた。
手術は主に上海市か広西チワン族自治区で行われていたという。中国では2007年から外国人に対する臓器移植が禁止されているため、患者は偽名を使い、中国人を装って入院していた。もっとも病院側も外国人だと知らなかったということはありえないだろうが。
■中国人死刑囚の臓器が外国人相手に売られている
警察の調べによると、韓国人94人がこの違法仲介業者を通じて移植手術を受けた。うち4人は手術後に病状が悪化し、死亡している。患者は重い病気に苦しんでいることをかんがみ、現時点では法的責任を追及しないと警察は発表した。
釜山警察は中国側の臓器提供者はほとんどが死刑囚だったと発表している。
「中国人死刑囚の臓器が移植マーケットに供給され、外国人相手に売られている。」
この恐ろしい話は以前から伝えられていたものであり、海外メディアも報道していた。しかし、今回のような「公的機関の認定」は初めて。その意味で重要な一件となった。