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【中国ニセ薬品事情】小麦粉オンリー!大胆すぎるニセ薬品、薬の空き箱買い取ります

2011年11月24日

中国公安部が展開している「ニセ薬品取り締まりキャンペーン」によって、中国全土でありえないほどニセ薬品が流通している現状が浮かび上がった。


Chinese Medicine
Chinese Medicine / Sugar Pond

年がら年中、なんらかの取り締まりキャンペーンをやっている中国公安部。現在はニセ薬品取り締まりキャンペーンを実施している。そのため、時々「こんな成果をあげています!」というアピール発表があるのだが、その数字がすごい。

先日、「検索サイトがニセ薬品流通の温床に?!百度バッシング再来の予感」でご紹介した数字は「押収したニセ薬品は3億錠超、正規薬品換算で時価20億元(約240億円)超という数字だが、その後もすごい話しが続出している。


■全国3700店舗でニセ薬品を販売中

2011年11月23日付財経網はニセ薬品の種類と流通について報じている。

まず種類だが、主に3種類があるという。第一に正規の薬品。患者が保険を使って買った薬を回収、再販売するケースや、使用期限切れの薬品を販売するケースだ。第二に安価な薬品を高価な輸入薬品に偽装して販売するケース。そして第三がトウモロコシ粉や小麦粉を詰めただけというダイナミックなニセ薬品だという。

流通についてはネットショップ及び小規模な診療所が主流だという。ただし、田舎では正規の薬局でもニセ薬品が販売されているケースがあるとも伝えている。公安局が把握した情報では、全国3700店舗がニセ薬品販売に携わっているという。


■病院清掃作業員の不思議な「アルバイト」

また、病院清掃作業員の不思議な「アルバイト」について明かされている。今年7月、浙江省金華市義烏市のタクシーに700個もの薬品空き箱が積まれていることから発覚した手口だという。

その「アルバイト」とは薬品空き箱の回収、転売だ。ニセ薬品業者は、病院清掃作業員に金を渡して、使用済みの薬品空き箱を回収させていた。売値が高い抗がん剤がメインで、空き箱1つにつき1200元(約1万4400円)もの値段がつくケースもあった。そうした抗がん剤は正規の売値が2~3万元(約24~36万円)とお高いので、空き箱回収にそれだけの金を払っても元がとれるようだ。

正規品の空き箱、空き瓶を利用してニセモノを作る手法はなにも薬品にとどまらない。「日本製粉ミルクの空き缶買い取ります」というネット広告が話題になったこともあったし、高級白酒やウイスキーの空き瓶にも市場がある。もっとも中国酒メーカーもよく考えていて、最近は瓶のクビをねじ切るようにして開ける構造が主流。再利用させないよう、工夫している。

あるいは中国に薬を売る薬品メーカーも、「箱をめちゃめちゃにぶっ壊さないと、薬が取り出せない包装」を採用するべきかも知れない。


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