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2012年バーツ市場への洪水の影響は?前半は堅調要因強しか―タイ(ucci-h)

2011年11月24日

■来年のバーツを見る眼■

*当記事は2011年11月19日付ブログ「チェンマイUpdate」の許可を得て転載したものです。


Thai baht
Thai baht / Peter Hellberg



■安定を保つタイ・バーツ


タイの洪水、欧米の金融危機、いろいろな問題が発生するが、ここ1年のタイ・バーツのレートは強くはなっていないが、比較的安定している(円高の持続で、対円では10月まで弱含みだったが)

2012年のタイ・バーツの見通しが、2011年11月17日のバンコク・ポスト紙に載っていたが、「割りとどちらにも振れそう」というものだった。相場予想と言うものは、たいてい外れるものだが……。


■保険金、外資流入……、全般的に12年前半は堅調と見る動き


直近について見れば、洪水の被害に対する保険金の流入が見込まれ(これはバーツ高要因)、同時に洪水被害の機械輸入のためにドルが必要になる(ドル高要因)ので、どちらに振れるかだと中央銀行は見ているようだ。

2012年に向けては、洪水の回復に向けどの程度外資が入ってくるかが重要である。同時に欧州債務危機による外資流入も要注意だと見る。また、アメリカの一段の金融緩和も気にしている。全般に2012年前半はバーツ堅調要因が強いようだ。

といっても、以前に比べバーツのヘッジ売りをするところも増えたそうで、バーツ高と言ってもそうすすまないだろうとタイの銀行は見ている。予想はいつでも、当たるも八卦、当たらぬも八卦である。


■バーツもさることながら円は?


バーツもさることながら、円高基調は来年も続くのだろうか。単独市場介入などしても効果はなく、日銀が大幅な金融緩和策を取るか、スイスのような強攻策を取り入れない限り、流れは変わらなそうだ。

金融緩和によるデフレ脱却、インフレ招致は、日本政府の巨大赤字の最大解消策だが、日銀はそうもできないのだろう。財務省もインフレ→金利上昇による当面の国債利金の支払い増がいやなのだろうが、このぬるま湯にいつまで浸かっていられるのだろうか?

関連記事:
インフレ高騰、雇用機会の減少=最低賃金引き上げで懸念される副作用―タイ(ucci-h)(2011年10月21日)

関連リンク:
アジア通貨動向(23日)=デクシア<DEXI.BR>救済めぐる報道や中国PMI受け概ね下落、複数中銀が介入のもよう(Reuters、2011年11月23日)
日本企業、インドネシアやベトナムで投資拡大も-タイの洪水被害(1)(Bloomberg、2011年11月15日)
【タイ洪水】損害1・5兆円超 タイ保険協会が見積もり(MSN産経、2011年11月7日)

*当記事は2011年11月19日付ブログ「チェンマイUpdate」の許可を得て転載したものです。


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