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2011年11月30日
2011年11月30日、南海網、聊城晩報が伝えた。
■10年間の居座り
海南省三亜市政府第2庁舎1108号室にオフィスを構えているのが開発弁公室。土地収用や区画移転などの計画立案をする部署だ。2001年に市国土資源局旗下に配属されることが決まったが、「まだ仕事が残っているし……」と以来10年間、1108号室に居座り続けてきた。
もう一つオフィスが欲しいと狙っていたのが、市科学工業情報化局だった。26日、ついに実力行使に出たという。
*画像は南海網の報道。
見事なまでに破壊されたオフィスの扉。さらに「修理してやるわ」と人を送り込んで来たかと思うと、直すどころか床を破壊するという暴れっぷり。仕方なく自分たちで業者を呼んで扉を修理したところ、29日に再び扉が壊される騒ぎがあった。
*画像は南海網の報道。
■市役所の恥が中国全土に知れわたる
これに困った開発弁公室側も地元メディアに「こんな事件があったんです」と窮状を訴えるなどの反撃に出て、ついには全国的に報道される問題へと発展してしまった。すでに警察も動いており、30日には市政府の偉い人が仲裁する会議も開かれたという。
市科学工業情報化局的には、「俺たちのシマなのに、部外者がいつまで居座っているんだ」という怒りがあったのだろうが、やったことがあまりにもお粗末。騒ぎをメディアにもらした開発弁公室側もほめられたものではないが、ともあれ市政府のどうしようもないレベルの低さを満天下に示すお笑い事件となってしまった。