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中国警察のおふざけ企画「カードゲーム型指名手配書」に見るソーシャルの正しい使い方

2011年12月09日

2011年12月8日、南京市公安局白下分局は、マイクロブログで「カードゲーム型指名手配書」を発表した。人気カードゲーム・三国殺のパロディというユニークなアイディアだ。


■遊び心満点の指名手配書

三国殺とは中国で人気のカードゲーム。ゲーム参加者は三国志の武将となり、定められた勝利条件を満たすためにプレーするというゲームだ。今や大変な人気で、ファーストフード店に行くと、迷惑にもテーブルの上にカードを広げて遊んでいる若人も少なくない。
(関連記事:誰か遊び方教えて~中国の人気ボードゲーム「三国殺」が気になります

その武将カード風に指名手配書を作ってみたというのが下記の画像。

20111209_写真_警察_マイクロブログ_ワンピース8
*画像は中国新聞網の報道

犯人の罪状に加えて、各キャラクターの必殺技まで書いてあるところがすばらしい。このままプリントすれば、三国殺のゲームにも使えるように出来ている。他にも護送車、ピストル、パトカーなどのアイテムまで用意されている。


■萌え萌え手配書

警察マイクロブログの遊び心つぶやきといえば、今年7月にも上海市松江区警察の「萌え萌え手配書」が話題となった。

20111209_写真_警察_マイクロブログ_ワンピース7
*画像は杭報在線の報道

熊のぬいぐるみが檻の中に入っている写真に自首を呼びかける文面が書かれている。しかも、自首を呼びかける文章には、「タオバオ体」と呼ばれるネット流行語が使われている。

親愛なる指名手配犯の皆さん。警察の「指名手配犯摘発」大サービスが始まりましたよ!親愛なる指名手配犯の皆さん、24時間開通のサービス・ホットラインに今すぐお電話を。「移動、宿泊、医療」全部保障のサービス護送セットが予約できます!自首した場合にはアイスクリームもプレゼント。さらに番号付きの制服もあります。

タオバオは中国最大のネットショッピングモールサイト。そのネットショップでありがちな文章をパロディにしたもの。日本でいうならば、「楽天文体」といったところか。


■お遊びにも意味がある

こうした警察のお遊びについては不謹慎との批判もあるが、好意的な意見も少なくない。ともあれ、注目されなければ効果はゼロというのがネットの辛いところ。善かれ悪しかれ、ともかく話題になるパロディは注目を調達するための手っ取り早い手段だ。たんに担当者の趣味というだけではなくて、それなりに意味のあるお遊びと言えるかもしれない。

これに比べると、日本大使館やら日本企業のマイクロブログは、お遊びが足りないのではないか。炎上を恐れているのかもしれないが、面白がってもらえないことには効果は薄い。ぜひとも日本のネット・ネタ職人を雇って、中国ネット界を引っかき回すような笑える企画にチャレンジしてもらいたい。


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