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「黒い塵にまみれた故郷」僧侶2人の逮捕とチベットのメタンハイドレート(tonbani)

2011年12月11日

■鉱山開発を批判する歌詞を書き僧侶2人拘束■

*当記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


■黒い塵にまみれた故郷

最近、アムド、ツォヌップ(青海省海西モンゴル族チベット族自治州)、テムチェン・ゾン(天峻県)で、僧侶2人と歌手数人が集まり、「黒い塵にまみれた故郷」という詩歌を発表した。この詩歌の中には鉱山開発により環境が破壊されていること、地域の人々が圧政の下、恐怖の日々を送っているということが歌われていた。

20111210_写真_チベット、僧侶拘束1


先月6日、この詩歌を書いた僧ニャナック・プンツォと僧ケルサン・ジャミヤンが当局により拘束された。歌の歌詞を書いただけで拘束されるのが中国だ。

詩歌の一部がポスターに載っているので、意訳してご紹介する。

(チベットのカム・アムド・ウツァン)3つの地域は常に赤い(共産党)政府に支配されている。
知識ある者たちは彼らの下で働くしかない。
自由も幸せも暗闇に包まれた。
金の如き(チベットの)素晴らしさも地下に埋められたままだ。


■チベットのメタンハイドレート

この地域からは近年、メタンハイドレート(チベット語では「自然に燃える氷の塊」と呼ばれていた)の採掘が進められている。テムチェン県のポンタクにある聖山の周囲から、最近発見されたらしい。メタンハイドレートというと、一般には日本近辺のように海底深くに存在するもの。膨大な埋蔵量が確認されているものの、採掘費用が高すぎて採算に合わないという代物だ。だが、チベットでは地表近くに存在するらしい。
(関連リンク:「青海チベット高原で「燃える氷」発見」CRI日本語版、2009年9月25日)

20111210_写真_チベット、僧侶拘束2


中国側の発表によれば、この地区のメタンハイドレートの埋蔵量は何と340億トン。中国が消費する化石燃料100年分に相当するそうだ。開発に伴い、付近の遊牧民は強制移住させられているという。

・関連リンク
RFAチベット語版、2011年12月4日
Tibet Timesチベット語版、2011年12月2日
ユシュン

*当記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


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