• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

【写真】中国国旗を燃やし大使館に車で突撃=激怒する韓国人と中国の反応

2011年12月14日

韓国近海で違法操業していた中国漁船船長が韓国海上警察官を刺殺した問題だが、韓国では「中国国旗を歯で噛み破る」「中国漁船模型をみんなで破壊」「大使館に車で突っ込む」など激しい抗議活動が展開されている。


20111214_韓国_中国大使館_抗議_1
環球網の報道。



■韓国の抗議活動

2011年12月14日付環球網によると、韓国各地で中国に対する抗議活動が展開されている。街中で中国国旗を燃やし、「中国人は殺人犯だ。韓国から出て行け」と書かれたプラカードを掲げる一幕もあった。

20111214_韓国_中国大使館_抗議_2

20111214_韓国_中国大使館_抗議_3

*上記2枚の画像は環球網の報道。他写真多数。

さらに13日午後には、「LightKorea」「大韓民国在郷京友会」などのメンバー300人あまりが中国大使館前に集まり、「中国は即座に謝罪せよ」と抗議活動を行った。そのさなか、30人あまりの抗議者が中国大使館に侵入しようとして警察に阻止されるという一幕があったほか、車を大使館に突撃させようとした青年もいたという。結局、大使館外に停車していた韓国警察のバスに衝突して止まったようだが。

また別の14日付環球網記事によると、14日午前にも「韓国海上警察官を殺害した中国回族の蛮行を譴責する」と題した抗議集会が開催され、発泡スチロールで作られた中国漁船の模型を棒でたたき壊すというパフォーマンスが行われた。

20111214_韓国_中国大使館_抗議_7

20111214_韓国_中国大使館_抗議_9

20111214_韓国_中国大使館_抗議_8
*上記画像3枚は環球網の報道。他写真多数。



■中国官制メディアのなだめモード

記事「怒る韓国メディアと逆ギレした中国=中国漁民が海上警察官を刺殺」でご紹介したとおり、中国外交部は13日の定例記者会見で、韓国側と善後策を協議したいと言いつつも、「韓国側が中国漁民の合法的権益を十分に保障し、人道主義的な待遇を与えることを希望する」とちくり。韓国世論の怒りにガソリンを注いだ。

14日の記者会見では「韓国海上警察官の死傷事件について、中国は遺憾の意を表する」と謝罪(中国外交部ウェブサイト)。たいした謝罪とは思えないが、RFI中国やらMSN産経やらが「中国が謝罪!」と速報を飛ばすというなんとも不思議な事態となっている。

14日付環球時報では、「韓国社会が事件当初の激高から早く平静になることを希望する。中韓には戦略的衝突はなく、具体的な問題は話し合いで妥当に解決するべきだ。今回の事件を通じて、「俺たちはいじめられっこじゃないぞ」と中国に対して証明する必要はない。韓国民族のプライドについては、中国人は以前からよく理解している」というなだめモードの社説を掲載している。いや、なだめているはずなのに、挑発的というかイラッとさせるのはさすが環球時報というべきか。

20111214_韓国_中国大使館_抗議_6

20111214_韓国_中国大使館_抗議_5

20111214_韓国_中国大使館_抗議_4
*上記画像3枚は捜狐の報道。他写真多数。



■中国人の怒り

中国政府、官制メディアがなだめモードに入った一方で、一部民間メディア、憤青(ネトウヨ)系のみなさんは、「国旗を燃やしやがって」「ここまでやることはねーだろ」と怒りモード。北京の韓国大使館に金属玉が打ち込まれるという事件まで起きている(MSN産経)。

もちろん「人を殺したのはよくない」という意見も多いのだが、中国漁民に同情的な声も少なくない上に、「韓国は今後、中国漁船に実弾射撃するらしいぞ」などと煽るメディアも少なくない(いや、実際に韓国外務省が中国大使にそう示唆したらしいが)。

前回記事でも簡単に説明したが、放水銃や閃光弾、ヘリなどハイテク武装を整えて「か弱き中国漁民」を引捕まえる韓国海上警察に対する反感は広がっていた。よって「中国漁民が韓国警察官を殺したのに、中国が怒る道理はなかろう」というのが第三者的な印象だが、「韓国の野蛮な取り締まりが中国漁民を追い込み、抵抗させたのだ!中国漁民だけが悪いのではない」というロジックを共有する中国メディア、中国人は少なくない。

韓国政府も中国政府もどうにかして穏便な幕引きを図りたいところだろうが、なにせ中国漁船の違法操業は今日も明日も明後日も元気に続くであろうし、それを止めることはなかなか難しい。中国近海の漁業資源が乱獲と汚染で激減している以上、韓国近海に行かなければおまんまの食い上げだからだ。

中国政府が本気で漁民を教育し別の生計手段を与えるか、韓国海上警察が見て見ぬふりをするかぐらいしか解決手段は思いつかないが、どちらもおいそれとできるものではない。中韓両国政府にとっては、喉に刺さった小骨、「国家の一大事ではないが、解決できない頭の痛い問題」となってしまった。

【韓国海洋警察官刺殺事件】

「中国は大国、韓国は小国」傲慢社説の真意=海上警察官刺殺事件
「中国の漁民がルールを守れるはずがなかろう!」環球時報のスゴい社説―中国(水彩画)
【写真】中国国旗を燃やし大使館に車で突撃=激怒する韓国人と中国の反応
怒る韓国メディアと逆ギレした中国=中国漁民が海上警察官を刺殺
中国漁船船長、韓国海洋警察官を殺害=黄海の「漁業戦争」

関連記事:
【踏んだり蹴ったり】<中国漁船体当たり事件>中国政府の逆ギレ反撃=「韓国政府による違法行為だ」
【政治学で読む中国】中国漁船が韓国警備艇に体当たり=「韓国を滅ぼせ!」中国ネット民の過激反応
「韓国人の脱いだ靴で空気汚染」コリアンタウンの文化衝突―中国
尖閣は日本領?それとも中国領?領有権を確かめる31の方法―中国の政治ジョークをご紹介

トップページへ

 コメント一覧 (1)

    • 1. 名無し
    • 2011年12月15日 15:51
    • 何て言うか……何でも燃やしゃぁ良いってもんでもないよな。
      空気が汚れるからやめなさい

コメント欄を開く

ページのトップへ