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2011年12月16日
バットマン・シリーズで知られる俳優のクリスチャン・ベール。チャン・イーモウ監督が南京大虐殺を題材に撮影した映画「金陵十三釵」(ザ・フラワーズ・オブ・ウォー)に出演し、プロモーションのために中国を訪問していた。同作は12月16日から中国で一般公開。
(関連リンク:「「反日プロパガンダではない」=南京虐殺映画出演のクリスチャン・ベール」AFP・時事通信、2011年12月12日)
*小さなビデオカムで警備員を撮影するベール氏。
その後、山東省臨沂市東師古村にある陳光誠の自宅を訪問。警備員と揉み合いになった。
陳光誠。1971年生まれ。病気のため幼少時に失明したが、法律知識を学び農民の支援や障害者権利擁護の活動に従事。「裸足の弁護士」とも呼ばれている。精力的な活動を続けてきたが、2006年、警察に拘束され、その後「故意の財産破壊及び人を集め交通を乱した罪」により、懲役4年3か月を命じられた。陳氏は山東省臨沂市での強制的な中絶、不妊措置の実態を公表したが、このことが有罪判決を受ける要因になったとも指摘されている。
陳氏の活動は世界的な評価を受け、2006年には米誌タイムの「世界を形作る100人」に選出され、2007年にはアジアのノーベル賞と呼ばれるマグサイサイ賞を受賞。中国を代表する人権活動家として知られている。2010年末、陳氏は刑期を終えたが、24時間監視が続く自宅監禁状態が続いていた。
自宅監禁中の「盲目の人権活動家」、ユーチューブで肉声披露=その後警察が暴行との報道も―中国