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2011年12月16日
*画像は南方都市報の報道。強盗を恐れ、集団帰宅する工場労働者。
11月6日以来、東城工業園区にある万士達厰従業員を狙った「砍腿党」事件は26件を数えている。ほぼ2日に1度、発生している計算だ。被害者の話によると、いきなり表れた賊はまず足を切りつけ、逃げられないようにするという。その後、携帯電話とクレジットカードを奪い、そして刃物を首に押し当てて脅し、暗証番号を聞き出すという。
会社側はこれ以上、従業員の被害が出ないよう集団帰宅制度を開始した。一度宿舎に戻ったら、日が昇るまで外出は禁じられている。相次ぐ被害に警察も人員を強化して捜査し、警戒を強めているが、いまだに犯人逮捕にはいたっていない。
残虐すぎる犯行手口とはいえ、たんなる強盗といってしまえばそれまでだが、輸出減でストライキが相次ぐ東莞市での事件というのが気になるところ。もしこのような犯罪や集団帰宅といった制度まで広がれば、ますます社会の不満感は高まることになりそうだ。
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