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2011年12月21日
DSC_8152 / Drnantu
■ドラマの人気ジャンルに禁止令
「文化体制改革」をテーマにした6中全会後、テレビドラマの広告規制、バラエティ番組規制、映画の検閲規制などの法整備が矢継ぎ早に発表されている。テレビドラマの内容規制もその一環だ。法制晩報は午後7時から9時のゴールデンタイムにタイムトラベル物、宮廷物、裁判物のドラマの放映を禁じるという規制が取りざたされていると報じていた。
20日、北京市ラジオ映画テレビ局政策法規処処長、首都映画テレビ産業連盟事務局長の李偉氏は、来年にも脚本審査機構を設立し、「ダメ脚本」を排除していく方針を示したが、実際には「好ましからぬジャンル」を排除するための機関となりそうだ。李偉事務局長は、スパイ物や宮廷物など人気作品を真似た作品が続出し、一部ジャンルに偏る傾向を抑止しなければならないと話している。
■「ダメ脚本」の放映許さず
「ダメ脚本」認定を受けてしまった場合の処罰がなかなか強力だ。撮影を強行したとしても、首都映画テレビ産業連盟の資金援助は受け取れず、また同連盟会員である北京市のテレビ局でも放映が禁じられるのだという。
中国だけではなく、日本のドラマや映画を見ていても、このダメ脚本をなんとかしろよと思うことはしばしばだが、しかし官制審査機関の検閲で、優れた脚本家が育てられるのなら苦労しない。いや、この厳しい制限の中でなんとか作品を作ろうというハングリー精神で、意外と傑作が生まれるかもしれないが。
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