今日(12月24日)はクリスマスイブ。というわけで、中国のクリスマス事情をご紹介する。
■中国的クリスマス
クリスマス事情を紹介する……といっても、去年からそんなに変わっているわけではない。
暴動寸前の盛り上がり?!中国的クリスマスの過ごし方
まずは中国ではクリスマスは祝われるのか?という素朴な話から。答えはめっちゃ祝います、にぎわいます、買います、食べます、飲みます、ホテル泊まります、カラオケいきます、映画見ます……。 ともかく盛り上がるイベントをしかけて金を稼ぐチャンスにしたい資本と、なにかしら理由をつけて騒ぎたい、友達と集まりたい、デートしたい中国の若者たちたちが「結託」
(…)・カップルの行動
映画を見る→一緒に食事→バラとプレゼントを彼女に贈る→ライトアップされた教会を見に行く→繁華街をぶらぶら(「看熱閙」にぎわいを見るというやつ。この日はお店も閉店時間を延長してスクランブル体制)→ホテル(予約しないと満室に。特別料金を取ることも多し)。教会以外はバレンタインデーとかと変わらない。
・友人同士の行動
酒を飲む、カラオケに行く、ボーリングに行く
旧正月や中秋節のような伝統的祭日ではないので、家族・親族で集まる必要はなし。恋人同士、友達同士で思いっきり楽しめる一日となる。
とはいえ、資本主義の毒が骨髄にまで浸透している中国では、祭日となると娯楽関係の料金が一気に跳ね上がる。映画館なんかが好例だが、平日朝一の回なんかびっくりするほど安いのに、クリスマス夕方の回なんかは数千円もの料金が必要になったりする。ラブホ的な使われ方をする「鐘点房」やデイリーマンションなんかもバカ高。なのに満室続出。1日ずらずだけでも出費がだいぶ減ると思うので、「私たちのクリスマスイブは23日」などの抵抗運動をオススメしたい。
逆に安くなるのがネットショッピング。ライバルと争ってクリスマス商戦を繰り広げるので、目玉商品はびっくりするような安さだ。
■「平安果」(クリスマスりんご)
*画像は武進網の報道。りんごをきれいにパッケージしただけで「平安果」のできあがり。さて、昨年記事とはなんか違ったネタはないだろうかと記事を読みあさっていると、クリスマスりんご関連の記事が目についた。中国語でクリスマスは「聖誕節」、クリスマスイブは「平安夜」というが、そのクリスマスイブ用のギフトアイテムとして、りんご(苹果)を平安果と命名して売っているらしい。
ハート型の切れ込みをいれたり、あるいはかわいいカゴに詰めるだけで、縁起物のボロ儲けアイテムの出来上がり。大学生がバイトとして道端で売りさばいていたりするようだ。祭日のデートにはマストアイテムとなっているバラの花を売りさばく学生バイトも多いので、同じノリなのだろう(
瀋陽晩報)。
クリスマスとりんごってなにか関係があるのか不思議に思ってググってみると、もともとクリスマスツリーは旧約聖書のアダムとイブの物語に由来するもので、禁断の果実=りんごをぶらさげておくことも多いのだとか。日本でも「クリスマスメッセージりんご」という名称で、サンタやトナカイをプリントしたリンゴを販売しているようだ。残念ながら私はもらったことがないのだが……。
この「平安果」、どこまで認知度が高まっているのかはまだ不明だが、お祭り好きかつ縁起をかつぐ中国人だけに、次第次第に広がっていくのではないだろうか。中国りんご農家の皆さん、果物屋さんの皆さんにとって、かき入れ時的祝日となっていくのかもしれない。