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2012年01月05日
IMG_9846 / Keng Susumpow
■2012年もインフレ率以上の昇級に
2012年、タイ・サラリーマンの平均サラリーはどの程度上昇するのだろうか?
1年前の8月にも、人事コンサルティングのマーサー(タイランド)社による377社を対象にした調査があったが、2009年の不況時は1%台にとどまっていたが、2010年には5%台、2011年は5.1%の昇給と予想されていた。
(関連記事: 「タイ人の給与は来年どのくらい上がるのか」チェンマイUpdate、2010年12月12日)
洪水前の調査ではあるが、2011年にはタワーズ・ワトソン(タイランド)社による109社を対象とした調査結果が発表された。全体では、2010年の5.9%増、2011年の6.3%増に続き、新年2012年も6.2%増というインフレ率を上回る伸びが見込まれている。
2011年のタワーズ・ワトソン社の数字の方が、2010年のマーサー社のものより高いが、おそらくワトソン社のは月例給の昇給率で、マーサー社のものは年平均3.4ヶ月にのぼる賞与を込みにした数字ではないだろうか。いずれにせよ、2012年は最低賃金の引き上げもあり、景気が大きく低迷しない限り、2011年に近い昇給率はありそうだ。
■確実に上がっている給与水準
調査に絶対額は示されていないが、2010年で非農業の平均月収1万534バーツという国家統計局の数字をベースに、ラフにタイのサラリーマンの平均年収を推定してみると、以下のようになるだろうか(あくまで平均の推定)。
2009年 12万バーツ(約29万3000円)
2010年 12万6000バーツ(約30万8000円)
2011年 13万2000バーツ(約32万2000円)
2012年(予) 13万8000バーツ(約33万7000円)