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【初笑い】「米国は改革しろ」中国紙のネタ的電波コラム=派生パロディが流行

2012年01月06日

発行部数中国ナンバーワンの全国的日刊紙にしてネタの宝庫でもある環球時報が年明けからやってくれた。中国ネット民が大量に笑い死にしかねない面白すぎるコラムを発表したのだ。その名も「米国に改革開放を促すべきだ」というもの。ツイッターや中国マイクロブログでは、早速パロディネタが乱舞するなど、ちょっとした話題となっている。


Tiananmen
Tiananmen / Bernt Rostad


米国に改革開放を促すべきだ
劉志勤(スイス・チューリヒ州立銀行北京代表処主席代表)
環球時報、2012年1月4日

2011年、私たちに与えられた最大の気づきは、世界が米国に改革開放を促し、手助けする時期がやってきたということだ。

米国に改革開放させるべきというのは、この10年近くもの間、多くの有識者たちがともに声をあげてきた話である。しかし米国は枝葉の問題で痛くもかゆくもない改革をやっているばかりで、原則的な重大問題については何もしようとはしていない。

私たちは米国をはじめとする西側諸国が新興国に改革開放を求める声に聞き飽きている。新興国は真剣に深刻かつ有効な改革開放を進めてきた。ところが私たちがどれほど改革しようとも、どれほど開放しようとも、西側が変更し続ける基準を満たすことはできない。

これらすべてを生み出した原因は、欧米諸国が中国のような改革をしてこなかったことにある。ゆえに双方の視点は永遠に一致することができなかったのだ。私たちは新たな1年において、米国が必要な改革開放を進めるのを助けるべきだ。なぜならば、これは同国の未来だけではなく、世界の前途に関わる問題だからだ。


■中国ネット民の初笑い

強烈な出だしで始まるコラム。

米国が中国に改革開放を迫る、というお決まりのパターンを逆転させているところが面白い。2012年の「お前が言うな」大賞の最有力候補は間違いない。というわけで、早速、中国ネット民はパロディ文章を作成して揶揄している。

(W杯予選でまたも敗退した)中国サッカー代表が「FCバルセロナにトータルサッカー導入を促すべきだ」という内容のコラムを執筆

(カビ毒問題で話題の)蒙牛、「欧米乳業に有毒添加剤を排除せよと促すべきだ」と声明

(旧正月の民族大移動をさばけない)中国鉄道部、「クリスマス期間に全国民が順当に帰郷できるよう、西側諸国に促すべきだ」と発言

(9人乗りの車に64人を詰め込んだ幼稚園送迎車の交通事故が問題となった)中国教育部、「米国にスクールバスの定員超過を許すなと促すべきだ」と声明。


■米国は何を改革開放すればいいの?

さて、このコラムだが、米国に一体、何を改革開放しろと言っているのだろうか?

(1)二大政党制、やめろ
イラク戦争開戦という判断ミスをするわ、経済危機対策でもめるわ、ろくなもんじゃねぇ
→中国共産党の一党独裁の勝利?!

(2)思想と言論に本当の自由を
米国の新聞って中国は批判するくせに自国を批判する文章は載ってないじゃん。「民主主義国では過去の国家元首が裁判にかけられることもある」だって?ダメ元首を選ぶ民主選挙の失敗だろ、それって。
→選挙がない中国はイイ!

(3)思想を開放せよ
米国の入国審査厳しすぎ!ちょっと受け答え間違えると徹底的にチェックされるじゃん。ソ連かっつーの。それから、人権の押しつけやめろ!時代に合わせて人権なんつーのは変わるもんなんだよ。中国を見習って清濁併せ吞め。
→中国への人権批判、うざい。

(4)金融の開放を
正しく銀行業だけやっていればサブプライム危機なんか起きないのよ。銀行という名の金融企業に変えちゃったのが失敗でしょ。元に戻せ。それから、外資にも米国の銀行を買収させろよな。
→米国の銀行、買いたいです。
*青字はChinanewsの超要約。


■作者は伝説のネタ・コラムニストだった!

冒頭はノリノリの楽しすぎる文章。そして具体的な改革項目になると、中国の立場に立っての素直すぎる要求が見え隠れするという構成だ。ネタ狙いで書いたようにしか見えないが、筆者の劉志勤とはどんな人物だろうか?

この名前を見てぴんと来たら、相当の中国ニュース・オタクであろう。実はこの劉さん、以前にも世界的な笑いを生み出すことに成功している、中国と環球時報を代表するネタ・コラムニストなのだ。

前回、爆笑をとったコラムのタイトルは「中国は『孔子平和賞』を設立しなければならない」。そう、世界を爆笑の渦に陥れた中国版ノーベル平和賞こと「孔子平和賞」の発案者なのだ。

「欧米はノーベル平和賞を使って中国に嫌がらせしてくる。だったら、こっちは孔子平和賞で対抗だ!」
「欧米は改革しろ、改革しろ、うざい。だったら、こっちも同じことを言い返してやる。」

今回のコラムも、孔子平和賞のコラムも発想がまったく一緒。大笑いはしたものの、ネタ・コラムニストとしての技量にあまり進歩はないのではないか。

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 コメント一覧 (1)

    • 1.
    • 2012年01月07日 22:06
    • これにはオバマも(ry

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