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「中国は漢民族にしか自治を許さないのか?」チベット亡命政府首相がコメント(tonbani)

2012年01月09日

■今日のブッダガヤ:カルマパが本土チベット人に謁見、センゲ首相記者会見、法王法話■

*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2012年1月5日付記事を許可を得て転載したものです。 


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■カルマパの言葉

2012年1月5日、ブッダガヤでは多くのイベントがあった。まず朝8時からカルマパがチベット本土から来た人々に話をされた。会場になったカルマパ僧院そばの屋外ステージには5000人程のチベット人が集まった。

10時からは首相のセンゲ氏が記者会見を開いた。12時にはカーラチャクラ会場に法王が来られた。昨日から法話の前に数カ国ずつ様々な言語で般若心経が唱えられている。今日は日本語による般若心経が唱えられた。その後3時半頃まで法王の法話が行われた。

カルマパはチベット人としての誇りを保つべきことを説いた。

20120108_写真_インド_カーラチャクラ_02

チベットは長い歴史を誇る国である。かつては政治的にも経済的にも強大な国であった。確かに近年チベットの国力は衰え、他国の支配下にある。しかし、誇るべき歴史と文化、宗教を持つ我々の誇りと勇気は衰えることなく保持されている。故に希望を失わず、誇りある正しい生活を続けてほしい。

また、法王が説かれる仏法にしっかり耳傾け、法王のアドバイスに従うようにとも話された。


■中国との対話の努力は続ける

10時から開かれた首相センゲ氏の記者会見。今回、日本の大手新聞社の方々の姿は見かけないが、インドと外国のメディアは大勢来ている。プレスの数は300人近い。

20120108_写真_インド_カーラチャクラ_03


センゲ首相はまず、「今回が最後のカーラチャクラ灌頂」という噂を否定。次回の第33回はチベット的には縁起のいい「3」が並ぶ回だし、その後も必ず行われるであろうと話す。

「様々な困難にも関わらず本土から8000人を越える人々が集まった。彼らに取っては聖地インドを訪問しダライ・ラマ法王に会うことは一生の夢である」と。その他63カ国から8000人の外人、中国本土の中国人が1200人参加していると紹介。

「中国との対話の将来」についての質問に答え、センゲ首相は「対話への努力は続けられている。非公式な接触も続けられている。我々はいつでも、どこでも対話を行う用意がある。障害の主な要因は中国政府の強硬路線にある」と批判。


■ 中国は漢族にしか自治を許さないのか?

「自治の形態は世界中に様々なモデルがある、ヨーロッパにもアジアにもアフリカにも様々なレベルの自治が存在する。中国でも一国二制度といい、香港とマカオに対し大幅な自治を許している。台湾に対しても大幅な自治の提案を行っている。中国にとって自治ということは憲法的にも制度的にも問題がないことは確かだ。しかし、香港もマカオも台湾も全て漢民族中心の地域だ。チベット等漢民族以外の民族には自治を許さないのではないかと疑うこともある」とコメントした。

「今回8000人もの本土チベット人がここに来れたということは、中国政府がチベット人の出国を緩和したということか?」との質問に対して、センゲ首相は「今回ここに来れたチベット人の多くは1年も掛けてパスポートを手に入れた人たちだ、またネパールのビザを手に入れることにも苦労している。間近になって来ようとし人々はパスポートもネパールのビザも手に入れる事ができなかったという。もしも自由にここに来れるものなら、600万チベット人のほとんどが法王に会うためにここに押し掛けたことであろう。今回ここに来れたのは幸運なほんの一部のチベット人でしかない」と答えた。

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*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2012年1月5日付記事を許可を得て転載したものです。  

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