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「ダライ・ラマ法王の帰還を」チベット人2人が焼身抗議(tonbani)

2012年01月10日

■新たな焼身抗議ンガバで2人、今年初めて■

  *本記事は2012年1月7日付ブログ「チベットNOW@ルンタ」を許可を得て転載したものです。   


Katmandu-91
Katmandu-91 / Viajar24h.com


*この後、2012年1月8日、今年3人目の焼身抗議者が現れました。

転生ラマが壮絶な焼身抗議=灯油を飲み爆発死(tonbani)


■2人の焼身自殺

2012年1月6日午後2時40分頃、ンガバの中央市場付近で、2人のチベット人が焼身抗議を行った。今年に入って初めての焼身抗議。2009年以降で14人目、15人目となる。

1人は僧侶、もう1人は俗人と伝えられる。年齢はともに20代、氏名は未だ不明だ。焼身抗議の場所についても情報は錯綜している。同じ場所で同時に実行されたという情報もあれば、RFAなどでは、1人は上ンガバ、もう1人は中央市場と伝えられている。

どちらにせよ、2人が示し合わせてほぼ同時に焼身抗議を実行したものと見て、間違いはないだろう。2人ともなスローガンを叫んだ後、身体に灯油を浴びて火を付けた。目撃者の話によれば、2人とも大きな炎に包まれながら、キルティ僧院の方向を向いて合掌し続けたという。ある目撃者は「ダライ・ラマ法王に長寿を!ダライ・ラマ法王の帰還を!」と叫んでいたと話している。

なお、2人とも、駆けつけた警官隊によって引き倒され、火を消された後に連れ去られたもようだ。2人のうち、僧侶はすでに死亡。もう1人の生死も危ぶまれている。


■1カ月ぶりの焼身抗議

私が滞在するブッダガヤにこの情報を最初に伝えたのは、カーラチャクラ法要に参加中のンガバ出身のチベット人であった。ダライ・ラマ法王が法話を始められた時、その声をンガバに残る親戚に聞かせて上げようと電話したところ、焼身抗議があったことを伝えられたという。親戚は「抗議者の安寧を祈るために法王に供養物を捧げてほしい」と懇願したという。

ほぼ1ヶ月ぶりの焼身抗議の知らせである。ンガバでは中国当局の弾圧が続く限り焼身抗議は続くと宣言されている。今回の焼身抗議はンガバを初めとするチベット内地の状況が少しも改善されていたいことの証であろう。亡命政府が準備中の声明では、「我々は決して焼身抗議を奨励するものではない。原因は中国政府のチベット人弾圧である」と中国政府を批難している。
(この2日後の8日、今度は16日目の被害者となる転生ラマの焼身抗議が伝えられた。記事「転生ラマが壮絶な焼身抗議=灯油を飲み爆発死(tonbani)」参照)

・参照リンク
6日付RFA英語版
7日付Tibet Times チベット語版
6日付phayul
9日付AFP(日本語)

追記1:TSG-Lによれば、俗人の名前は元僧侶ツルティムであるという。

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