中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2012年01月12日
■二大動画共有サイトの衝突
優酷と土豆の戦いが大事になってきた。しかも、ついにテレビ東京が参戦だ。なんかもう、動画サイトの大手同士の泥沼の戦いという感じだな……テレビ東京までもが包囲網に参加したのには驚いた。現状でちょっと不利なのは優酷側か?前に合ったQQと360の戦いを思い出すな。あれは結局グダグダで終わったんだっけ?テレビ東京って日本のネットだと大事件の時でも関係なく通常の放映を貫く所だというイメージだったが、国家間をこえて攻めてくるとはなぁ。土豆がメインでやっているんだろうとは思うけど、アニメまで戦力として計算する展開になるとは。土豆側の次の一手が気になる。土豆が日本と組んだのはどういう背景があるのか気になっていたが、版権包囲網形成も目的だったのかねぇ。こりゃウチの国の動画サイトの状況はかなりキツイことになりそうだな。しかしこれ、土豆自身の違法動画どうなんの?優酷もそこを攻めてるけど、これって一歩間違えば自分自身に火が付くよな。ここまで来ると、字幕組の活動の落日を感じるなぁ。いずれは動画サイトのコメント弾幕でしか俺達は字幕をつけられなくなっちゃったりするのだろうか。争え……もっと争え……土豆自身も自爆でダメージという展開に期待。しかしこれ、土豆は自分がダメージを受ける以上に大きなダメージを優酷に与えられるとか考えてそうな気もするな。深夜放映でサービスシーンが多いような作品はまだ放映されていないし、日本にはアニメ放映の系列が複数あるからまだ字幕組の活動の余地はあると思う。でも今後こういった動きが加速していったらどうなるか分からんね。自分が一番怖いのは問題になり過ぎての全規制。土豆が競合する優酷にプレッシャーをかけているってことなんだろうな。今年は酷6や56が落っこちていったし、奇芸や楽視なんかが伸びてきたりと動画サイトの力関係の変化が激しい年だと思っていたが、最後の方で大手の衝突というスゴイ動きが出てきたわ。優酷は反応鈍いね。土豆は優酷の指摘した違法動画を削除するという反応見せてるけど、優酷の方はまだ動画削除していないっぽい。優酷側はグダグダで逃げ切れると考えているのかな?優酷は賠償金がそんな高額にはならないって考えているんじゃない?この間判決が出た「狙った恋の落とし方。2」も賠償金20万元以下だったし、判決出るまで放映してアクセス数稼ぐつもりなんじゃないかな。
逆に優酷が版権持ってる日本のアニメって何よ?
独占かどうかは分からないけど、以前出ていた話だと「ドラえもん」、「スラムダンク」、「ちびまる子ちゃん」、「アニメ三銃士」、「キテレツ大百科」、「グリム名作劇場」、「鉄腕アトム」、」「ウルトラマン」なんかは版権あるらしい。あとは「ガンダムAGE」とか。新しい作品で優酷が版権あるのってガンプラ売るために色んなサイトで配信している「ガンダムAGE」くらいじゃないか?なんでウチの国の人間が版権を手に入れるとこういうヘンな展開になるんだろう……中国でこういう版権の争いが出るってのがなんか不思議と言うか信じられないという感じだ。あと、今のネットの動画って輸入手続き経ていないのがほとんどだろうから、法律的にはマズイんじゃないかね。そこからグダグダになったり新たな問題になりそうな気もするが。いや、2010年にウチの国の著作権法の「法律に違反して出版、伝播された作品は著作権法の保護を受けない」という規定が削除されたから、輸入手続きを経ていないと思われるネット動画についても法律の保護を受けられるようになってはいる。だから、黒やグレーに見えてもここでは関係ないと思う。でも、あまり大事になると別の方面で問題になって規制ということになりそうな気もするな。こうして、時代はP2Pを使った無加工動画ファイルの時代になりましたとさ。とっくの昔に版権購入の動きが入っているアメリカのドラマでさえそういったことにはなってないんだから、アニメでそんな未来はありえんだろ。そういやアメリカのドラマもなんだかんだで字幕残ってるな。なんだかんだで字幕組の活動は終わらんような気がしてきた。今ほど好きにはできないかもしれないけど、ネタ字幕くらいはやれそうな気もするな。ちょっと待て、今気づいたんだが今回のテレビ東京の訴えだと60以上の作品の大陸独占放映権を土豆は買ったってことか!?これちょっとスゴイな。恐らく「NARUTO」と「NARUTO疾風伝」みたいな続編は別作品としてカウントするだろうから、実質は50ちょっとくらいになるんじゃないかな?それにしたって現在特設ページに出ているのは23作品だから、土豆は他の作品の権利も持ってるってことか……テレ東との関係がこのまま発展するなら中国でもAT-Xみたいな感じで見れるようになるんじゃないかとちょっと期待してしまうわ。
「現在のネット放映はグレーゾーンな部分も多いので、注目を集めすぎると問題になるかもしれない」「ネットの動画サイトは輸入手続きを必要とするTV番組とは制度や政府の管轄に違う所もあるので、現状は実質申請などの手続き無し、内容チェック無しで流せている。またそのおかげで同日配信なども可能となっている。しかし、あまりにも話題になり過ぎたりするとネット動画全体に取締りや規制が入ってダメになる可能性があるので、最近の加熱はちょっと心配。」