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2012年01月15日
焼身抗議後、現場にはすぐに武装警官と兵士が多数駆けつけてきた。抗議者を取り囲み、棘付きの棍棒などで殴打した。付近のチベット人が集まり、ある者は抗議の叫びを上げ、ある者は懇願した。チベット人たちは焼身抗議者を奪い返そうとしたが、武警と軍隊の数が多く、奪うことはできなかった。やがて警官・軍と市民との衝突が起こった。そして俗人2人と尼僧1人が拘束されることとなった。衝突で、年輩女性1人が瀕死の重傷を負ったとも伝えられている。集まってきたチベット人俗人、僧侶、尼僧の数は増え続け、現地の緊張は高まった。その後、軍は装甲車を群衆の中に突入させ、多くの人が倒されたという。また軍は群衆に向かって無差別発砲したとも伝えられている。少なくとも若者1人と女性1人が撃たれたとある目撃者は話している。また多くの人が、顔を血で真っ赤にした女性を目撃している。事件後すぐにキルティ僧院の門は閉ざされたが、大勢の僧侶が現場に集まっているという。また他の僧院や周辺地域のチベット人も集結しつつある。一方で武装警官や軍も集結。双方の人数は増え、緊張はさらに高まりを見せている。