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日本政府、尖閣周辺など39の離島を命名へ=中国・台湾が反発

2012年01月17日

2012年1月16日、日本政府の藤村修官房長官は、排他的経済水域(EEZ)の根拠となる離島のうち、名前がない39島について3月末までに命名する方針を示した。尖閣諸島の島も含まれていることから中国側は反発している。


the East China Sea
the East China Sea / cotaro70s


EEZの根拠、尖閣周辺など39島を命名へ 政府
日本経済新聞、2012年1月16日

藤村修官房長官は16日の記者会見で、排他的経済水域(EEZ)の根拠となる無名の39の離島について3月末までに名称を確定させる考えを示した。2010年に中国漁船衝突事件が起きた尖閣諸島周辺などの無人島の名称を海図に記し、日本のEEZを周辺国に明確にする。

政府が10年度に調査したところ、EEZの根拠となる99の離島のうち49島で名称が不明だった。そのうち10島は昨年5月に地元自治体への照会で、宮城県石巻市の「かもめ島」や島根県江津市の「十島」などと決めた。


39の離島のうち、一部は尖閣諸島周辺の島。というわけで、中国政府はいつもどおりの反発を見せている。

中国外交部定例記者会見(2012年1月16日)

Q:ある報道によると、日本は年内に一部離島に命名する作業を実施するそうです。釣魚島付近の7島嶼が含まれているとのことですが、どのようにお考えですか?

A:釣魚島問題に関する中国の立場は明確なものです。釣魚島及びその付属島嶼は古来より中国固有の領土であり、疑いようのない明確な主権を中国は有しています。釣魚島の領土主権防衛に対する我々の決意は揺るがすことはできません。

外交部報道官の発言は決まり文句だけといった感だが、人民日報に掲載された記事はもうちょっとアグレッシブだ。

領土主権を守る中国の意思を試すことは許されない
人民日報、2012年1月17日

釣魚島及びその付属島嶼は古来より中国固有の領土であり、疑いようのない明確な主権を中国は有している。釣魚島の領土主権防衛に対する我々の決意は揺るがすことはできない。

2010年9月、日本巡視船が中国漁船に衝突した。中国側は以下のように厳正に指摘している。日本巡視船は釣魚島及びその周辺海域に侵入し、いわゆる「法執行」活動を行うことは許されない。中国漁船及びその船員の安全に危害を与える行為はなおさら許されるものではない。釣魚島及びその付属島嶼に命名しようとするその狙いは、中国の核心的利益を損ねることにあるのは明白である。

中国は大局的な立場を堅持し、衝突の激化を避け、釣魚島問題が日中関係全般を損なうことを回避してきた。日本は日中戦略的互恵関係と東アジアの安定に重きを置くべきである。独断専行は許されない。中国の主権を守る意思と決意を試す行動は許されない。

短い文章だが、その中で、2010年の尖閣沖中国漁船衝突事故を例にあげ、さらには「核心的利益」という言葉を使い、問題が激化すれば日中関係を損なうぞと脅しをかけている。ちなみに馬英九総統の再選が決まったばかりの台湾「中華民国政府」も反発。日本代表処に抗議している(東南網)。

EEZの根拠となる離島の名称調査は2010年に実施されたとのこと。尖閣沖中国漁船衝突事故をきっかけに開始されたのだろうか。中国の反発にもまけず、日本の官僚の皆様は粛々とお仕事を進めていたということだろう。名称決定が発表された時に中国が実質的な抗議行動をとるかどうかが焦点となりそうだ。

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トラックバック一覧

  1. 1. ここは酷い退職急増ですね

    • [障害報告@webry]
    • 2012年01月18日 12:24
    • 【激動!橋下維新】給与削減に嫌気!? 退職急増で配置転換を中止 大阪市交通局 - MSN産経west http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120117/waf12011722460042-n1.htm まあ職員にとっては合理的な選択肢ではあるしなあ しかも民営化で地下鉄とバスが分離さ

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